ロッカーが 広くて中は スッカスカ 私の心の中みたいね
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去り際にたのしかったが押し寄せるまだたのしいのままいたいのに
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一定の寂しさを持ち、生きている あなた無しでも歩けるように。
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死ぬまでにこの世の本をぜんぶ読めると信じてた十歳の夏
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目に浮かぶそんな短歌うた読み癒やされる 恋してる彼羨ましいな
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恩師への暑中見舞いの空白に ヘタクソな歌一首咲かせる
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穏やかに今日という日が暮れていく 永遠とわに続いて平和な日々よ
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夏の雲みたいなもこもこの寝癖そのまま過ごすお休みサイコー♪
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その曲は ガーシュイン作 カバー曲 八月 フェスだね わたしのジャニス \ジャニスジョプリン サマータイム
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ゆうだちが おちゃものまずに さってゆき うちみずできず ちょっとざんねん
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いるのよね 好きじゃないのに気を持たせ 夢中にさせて背を向けるひと
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そもそもさ 連絡取るのに四苦八苦 その段階で脈はないよね
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気まぐれに返事が来たり既読スルーそれが全てね彼の気持ち
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雨の中一つの傘の下にいて外側にカバン持てば良かった
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プライドの欠片かけらひとつがこぼれ落つ「いいね!」が返らぬ夜更けのスマホ
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孫たちの幼きときを上書きすフードコートのざわざわわくわく
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推し活デー鏡に向かう我が妻が髪なおしおり何度も何度も
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今日の夢あなたが出てきてくれたけど顔も声すら忘れてたから
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病窓の先の霊園見て曰く世話ぁねぇや とそう笑った
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4年ぶり大きく見えてたお祭りと小さく見えてたはずのあの子よ
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化粧水の あとのクリーム ヘチマ瓶 夏は女子は 美容いそがしい
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我が愛は重し何かを贈るにも消耗品は選べぬのだから
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ほっそりと 顔がなったと 友の言う なんでといわれ 滝の汗かなと
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ねこ鍋をはさんで寝てるねこたちよ ひんやりなんだよ むかしつかってたよ
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贈り物考えネットサーフィンす 女子の美容はかくも物入り
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私はね普通の人よきみは言う そんなきみこそぼくのヒーロー
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花が咲く丘にて奇跡起こる時 オカリナ吹きしタイムトラベラー
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花首跳ばしもんしろちょうを二つにしソドム滅すツーサイクルの刃
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日頃から「良いよ」「勿論」言っといて安請け合いは毒だと知った
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残り物を使おうとするとウインナーご飯 幼稚園児とかが好きそうだなあ
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