断捨離で古い洋服捨てたので通院用のパンストが無い
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吐きそうなほどの愛だけ注いでよ 他はいらない見えなくていい
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気がつけば鏡に向かいクシャ笑顔 明日の電話は生涯忘れず
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わたくしの背中を見つめる 君の目は 黒く光る蟻のようである
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通勤でいつも見慣れた街なのに 気づかなかったこのデートスポット
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地図もない自分探しの流離たびの果て ようやく僕はここを見つけた
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パソコンをぱったり閉めて上を向く来週の今日がんばれ私
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目眩くメタファーたちの迷宮に冥王星をめじるしに往く
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陽の照らす場所に鉢寄せ 花を撮る 初夏の朝日を 背にうけながら
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賭け事もサボりも浮気も何もかも物価のせいで許すと思うな
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ぼくたちは幽霊を挟んでしか会話できないかなしいいきもの
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しきたへの(枕詞) 布団丸めて 抱き枕 君の替わりに ならないけれど
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癌になり 失くしたものは 多いけど 精神病まず よく頑張った
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胸いっぱい声と声とが繋がった なぜか君の香りに包まれ
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ひとめぼれ アナタのスタイル たまらない 私のものだ 水色チュニック
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バースデーケーキのように線香を立てて君との別れをのろ
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希釈した粒のかたちの死を摂って明日も生きるのあなたとわたし
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ごめんねを地下鉄が掻き消したからわざと荷物が重いふりした
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君の子を 抱っこする夢今朝みたよ 笑う俺いた そうならいいな
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ことば(コマンド)は 生体ルーティン(自律作用)に 優越し サブルーチンを 構成(言霊)する
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夢でだけ会える屋根裏在住のねこさんいつも背を向けている
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お互いの気持ちさめても 手元には 二人で買ったサーモスカップ
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旅先で二人一つのカキ氷 スプーン一つ取り合いながら
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屋上に行けないドアは冷たくて だから私は鳥になれない
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布団干し窓開け放す五月晴れ子等の帰省を待つ母として
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「好きだよ。」と 言ってくれてた君の声 ニ度と聴けない 幸せの時間とき
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隙あらば舐めてくる人はどこにでもいて見ているかお前のことだよ
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生きてると何もが減っていきますね洗剤も紙も命も金も
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朝日に吸い込まれつつある空の青を探している樹々の木陰で
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夜に聴くラジオニュースも大型の連休入る他変わり無し
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