扇風機 風下にいたい いつだって 風神様は どちらにいらして?
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パチンコや チンチロ麻雀 カブに花 ぜーんぶまとめて 給料日と読む
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義理がため 介護の母を 捨てきれず 遺産のためと 勤しむ 孝行
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キンキン声の五月蝿いあなたをドブに投げたい
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透明な傘を海月くらげとしてキミとわたしで捕食されませんか?
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プライドは とうに捨てたわ 涙さえ 枯れた心臓 燃やす魂
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美しさ 諸行無常の 輝きは 賞費期限付き おつかれさまです。
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満開を 終えた紫陽花 花弁の 端が茶色く 心の片隅
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鋭いね 望んでだのは そうじゃなく いい目をしてるねと 言われたかった
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この上なく サイテーな気持ち どうしたら 言葉に乗せて 吐き出せるだろう
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折れる時 心はぽっきり 音立てる ならば身体ごと ぽっくりいきたい
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タイミング 悪い時ばかり ちょうど良く 良いタイミングは 六分の一くらい
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やるせない 気持ちを抱えて 何処へ行く 行き場がないから やるせないんや
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学校で甘える術を教わったわけでもないし誰か教えて
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木漏れ日を乗せてきらりと竹落ち葉命の神秘かぜに乗りゆく
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林道の青葉若葉の風かをる耳聳てをればせせらぎの音
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噴水の しぶきがはねて一時の涼 モンシロチョウと 青空あおぐ
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朝毎に 行ってらっしゃい 夕べには お帰りなさい 繰り返す日々 何という幸
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葬式の喪失感より本人の闘病日記で言葉喪失
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黄身のない卵の存在理由レーゾンデートルを白紙で提出します、さよなら。
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あのこさえ居なくなればと思ってる 2番手だって私じゃないのに
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聞かないよ「今何してる?」「どこいるの?」疑うことに疲れ果てたの
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手をのばす頬が近くによってくる私はそれを「愛」と呼びたい
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コンタクト外しておぼろなこの世界君が微笑む柔らかな夜
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大丈夫ひとちた指先がそっと寄り添う蕁麻疹じんましんの粒
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灰みたく ジリリと音を 立は消え 風に流れて 立ち上る煙
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大鳥居見えてしまった牛っぽい猫走りゆく神のおみあし
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劇薬を忍ばすことはできぬからせめて派手めなペディギュア仕込む
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小一で初めて自転車貰った日忘れられないあの無敵感
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軒端に小麦の色の小判草しゃらんと撫でれば猫が振り向く
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