「すみません、よくわかりません」Siriにすら愛の言葉を躱されてしまう
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手を繋ぐ 曖昧だった関係を前に進める覚悟ができた
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不安げに顔出す路肩の花たちよ もう初夏なるぞ 何を恐れむ
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他人からの「いいね」を主食に生きているやめられないし止められなくて
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打ち合わせしたのだろうかいっせいに喚き始める弊社の電話
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青春は色せない夢で見るあの頃は今もいろどられてる
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時計手に急いで走る白ウサギが現れないかと期待している
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ねこみたいねこじゃないよときみが言うゆびさす先の遠くの窓辺
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なにごとも 神は細部に やどるらし すみに張りつく 髪の毛ながす
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例により7時5分のバスだけど今日は職場の前で降りない
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ゴールデンチョコレートでもウィークでもいいよ子どもに戻れるのなら
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リメイクとリブートの差はいかなるか? 君曰く修繕と立て直しの差じゃないの?
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久しぶりに流す涙 鼻につく これも一種のペトリコールか
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愛ゆえに 苦しみ背負い 哀しんで それでもひとは 愛をもとめる
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君の声「もう終わりだね」耳入り 頭の中でフラクタル化す
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春の樹は 異国の森の騎士団を 引き連れ先は 不確かな街
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朝なれば くすみし路地を歩く猫 絢爛けんらんはどこに潜まん
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予定なき誕生日こそ僥倖也今の自分とゆるり語らん
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休み時間いつも迷路を書いていた高田くん今何してるんだろ
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57577に収まるような言葉の羅列を作る能力
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あのオッチャン下着泥棒なんだよと床屋の息子が声をひそめる
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沖縄に行きたい沖縄に行って浮かれた旅客になって暴れる
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選曲があなたも苦手と知ってから 迷う指すら愛おしくなる
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人生の残り時間が減ってゆく好きにしろよと言い捨て眠る
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もし僕が 君になれたら どうだろう? 手を繋げない キスもできない
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退職のとき 普段の様子で 去って行った だからあのとき 泣けばよかった
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『終わりなき旅』を聴いても響かない心寂しや終わり泣きたひ
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僕にとって 君の代わりは いないなぁ… 僕の代わりは いるのだろうね
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終りって 一人が告げる ものだから もう片方は 引きずり続ける
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幸せは 時には夢で 妄想で 楽しみ満喫 起きて現実
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