腹痛で寝つけぬ夜があるとする―① 世界でふたりぼっちだとする―②
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冠状の 病流行りて 惑う民 鼻口覆いて 美女増えにけり
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そっけなく 流れだす今 帯びる熱 布越しに触れた それが全てだ
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腹押さえ 辛抱たまらず 多目的 のぞみ叶える 小間にござらん
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夜嵐よあらしひかとどろ雷神なるかみ威活霊いかづちしづあさにけり
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西口の スクランブルで 信号待ち ワンツースリーと 笛で歩み出す
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迎えなら地獄から来て かみさまに合わせる顔はありませんから
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しわくちゃの両手を重ね君を見る 来世もまたと誓う向日葵ひまわり
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過深夜よくだち寝床ねどこをし薄布団うすぶすま けてすずしきかぜをそかづ
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布団教 入りませんか どなたでも あなたの生も死も包みます
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見ることのなかったテレビ番組で 自分にあなたの片鱗を見る
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‪鬼は皆公務員だと気がついて地獄が急に優しくなった‬
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霧雨の 夕陽を浴びて 午前2時 惑うカラスは 僕をいざな
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覚えのないカード払いの引き落とし 不正利用か?あっこれ私
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ソファ席を譲ってくれる優しさに甘えていたから今日から一人
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傘忘れ駅まで濡れた帰り道このまま家に着かなければいい
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カーテンの君の匂いが取れなくて 何度も洗う8月の朝 
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明日から他人なんだね私たち 涙に濡れた君のTシャツ
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蛭の声今年は元気コロナでも人間の事興味ないんだ
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さよならは言わないからねこれからも 運命ならばまた逢えるから
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着信が ないとさびしい いつもはね うざいと思う なぜだろうなぁ
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じめじめな 梅雨が来たぞと カエルたち ゲロゲロげろと 歌い騒いだ
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するどさを取り戻したい刃を研げば切れ味戻る包丁の如く
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ラジオを点ければ心が中学生
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行列のつくれぬラーメン屋に向かい テイクアウトのどんぶり貰う
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「これだけは言える、今度は信じてよ」今度は何度来るんでしょうか?
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あの店の DMだけが今もまだそこに居るって勘違いしてる
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姫君ひめぎみのために珍宝たまもの探求於峻険さがしやま 踏分ふみわけしひと消息たよりかず
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大学は 行かないという 自立する 道を選んだ 里子を祈る
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10年前 もしもあの日に戻れたら そっちへ行くなと あなたをめたい
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