転がされ丸くなれずに尖ってくもう切れる身は残っていない
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平鍋を片付けるのも億劫で 風呂場で入れる水出し麦茶
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いつだって一歩先には天才がいるのだ今もページの先に
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満ち足りた 笑顔がちょっと ウザいよね そんな私は やな奴だよね
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くし形のレモンを齧りたいけれど きっと君は嫌がるのでしょうね
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猫になれ この路地裏を駆けてゆけ 雨の降る日にまた逢いましょう
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退勤し降りたホームで反芻す今日の私の発言リスト
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卵焼き、お砂糖入れて作るのに 今日だけ少ししょっぱかったね
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「止まないね、雨」って言って行間の読み合いをする七月七日
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次こそはあしたこそはと言うたびに無限に増えるあかいふうせん
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織姫に なりたかったな 彦星は いつもあたしの 心の中だけ
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冬眠に 入る準備が できました あとはそう、その ボタンを押して
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「そういえば したことないわね 大人買い」 「いつから大人と思っていたの?」
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今のところ ピアスをつける 気はないけど そうね、貴方が 開けて下さる?
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君がそうやって笑ってくれるなら わたし他に なんにもいらない
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もう一度君と僕とで恋をして「ラブロマンスだ」とか言われてみたい
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絶え間なく 変わる相手と グラスより あなたの目だけ 追っていたいの
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サラダなど変わらぬ味のものばかり 一人の部屋で枝豆、ビール
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好物をはんぶんこして大きい方あげちゃうくらいきみが好きだよ
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ぶらんこに揺らされたまま恋心 もうちょっといてと言えないせいで
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本屋まで歩いていこうと君が言う引きこもるには本が欲しくて
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コーヒーの香りと朝日浴びながら あと少しだけ寝てもいいかな
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これまでに無駄にしてきた無為な時間集めて未来に繰り越したい
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ギシギシと髪を鳴らして笑いあう まだ肌寒く塩素の匂い
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踏切と電車の音が混ざり合う そういう街で暮らしています
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ひかり浴び色褪せてまた色褪せてもう触れられないとうめいな海
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気怠さで休んでしまった水曜日カーテンひらけず明るい十九時しちじ
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若かりし頃と呼ぶなら呼べばいい空を飛びたいなら飛べばいい
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過労死は現代版の特攻隊 「若者は猿」と老害が言う
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多分もう きみとのキスを 超えられる 柔らかさとか 唯一無二かも
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