Utakata
登録
Login
宗近
フォロー
26
フォロワー
15
投稿数
37
あまのじゃくのへそ曲がりです。
1
2
次 ›
最後 »
花火見て求めし君と結ばれし愛を囁く夏のホームで
8
優しさに悪態をつき吐き捨てし腹立ちにける己自身に
12
労りで優しき言葉かけられし悪態をつく己を恨む
9
御嶽山 越えし列車に揺さぶられ 思い出さえも 揺らぐ昼方
11
我が棚の古き史を紐解きて7日きりたる締切憂う
8
虚ろ気な師走の月に輝らされて過ぎゆく日々に地団駄を踏む
7
信濃なる 古道のもとに そびえ立つ 古知るらむ トチの大木
10
信濃路
(
しなのじ
)
の 神の御前
(
みまえ
)
に しゃがみ込み 古人
(
いにしえびと
)
の行き交うを見る
9
熟れてゆく梅の実鼻に近づけて夏の空気を肺に詰め込む
16
ただ一度の引用で救われたるや書き散らしたる論文ひとつ
8
原宿で子猫さがしの昼下がり浮世絵展で君を見つけつ
5
戦過ぎ夏は来にける原宿のすれ違う顔マスクなき人
4
河津咲き 春の足跡 来にけるに 未だ溶けざる 心のしこり
5
バラタナゴ 一足早い 桜色 春の陽射しに 光るプリズム
2
幼き日祖母と食べたるパンケーキあの日の味を今も忘れず
3
目玉焼き 焼かれた黄身を 眺めては 悔しく思う 我が身の歪さ
1
まどろみて 夢に見ゆるは 天使に似たる あの子の横顔
2
辻に立ち庚申塔を拝みては心惑いし我が身を憂う
4
窓辺にて凍え弱りぬ蜜蜂に憂いおぼえてひとり春待つ
7
紅梅をめでし翌週雪降りて散りし白梅みるがごとし
6
初春の近き社の境内に高嶺の花の袖に梅咲く
2
梅の園白く匂える昼下がりはしゃぐおとめら春になるらむ
1
梅咲きて黄蝶舞いたる空の下居眠りしたるおのがブチ猫
7
梅の花折りたる妹(いも)の頭には白き冠かけし青空
2
向き合いて 瞳の中の 合わせ鏡 無限に続け 君の中の僕
2
はたとして 視線感じし 午前二時 寂しさ募らむ 我が家の人形
2
白猫の 背中をなでし ラピスラズリ 瞳の奥に 僕が微笑む。
2
おがくずの 下にうもれし かぶと虫 冬のあけがた かさかさ春待つ
1
ひだまりの 机の上の 桜貝 見れば海辺の きみを思いつ
5
純白の 花冠を 紡
(
つむ
)
ぐとき 記憶の中の きみが微笑
(
ほほえ
)
む
1
1
2
次 ›
最後 »