クエン酸いりのラムネバー 夏に良い サッパリアイスで熱を逃がそう
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大好きと言い出したのは君でしょう 振り向かせといてそっぽ向くなよ
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いつかはと憧る ミルクボランティア いまは臨時のタヌ猫・飯係シッター
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ストーリー 自撮りを平気で載せるよな 僕の手に負えない女の子 ひとなのにね
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「生一つ」 の声響くは 夏の夜 騒がしきものたち 今宵も歌え
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詠む対象ものがしょうもなくても重くても 自分が生きてるあかしなんだよ
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青嵐あおあらし 君を連れて 吹く風よ どうかこのまま 吹き返さずに
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歌詠むと自分がわかるね 無意識のうちに関心あるものないもの
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残忍なホタルの話をスパイスに繋がる本と本と夏
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16のボタンに従う人類の弱さと強さと喜怒哀楽と
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太陽の 白い光に覆われた 景色刺さって眼を閉じる夏
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4時間目効率重視で汗流す塩分タブレット味の青春
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なにひとつ良いもの持たず死ぬのなら悪いものなら捨てて参ろう
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人生に刻みつづけた想い出は 薄れはしても消えることなく
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明け方に相談しあうアサガオは誰から咲くか決めたようです
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海色の絵はがきを買う この夏も 届かなくても送らなくっちゃ
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ベタベタの後ろ髪ごと抱きしめる愛というのがうっすら怖い
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夕立ちで 地面の熱は たちまち水蒸気に まるで街はサウナだ
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まだ居ると呟いた途端消えそうで生存報告呟きかねる/あおいとり
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ややこしい 温度調整 酷暑にて 飲めども飲めども 全部汗になる
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国産は音もいいやとアズキトギ調子を取れば鼻唄も出る
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マイルーム 秩序なき書架 立ち向かう 眠りし本積ん読よ 旅立つ時だ
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ねこを抱き よいこでいてねと ささやいて 後ろ髪をば引かれる思い
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「大好き!」と言える君の言葉の軽さ 言えない僕のこめたおもい
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いえごとに ひとつづつある ひみつごと ざらざらとした いきる実感
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夏草の 思ひしをりて項埀うなだるは ゆゑづくことのあればなるべし
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えどじだい たいむとらべる まるくすは 農民一揆か いしんか西南役か
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炎天下水掛け遊びはしゃぎ過ぎ如雨露じょうろの先が何処かへ消える
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むくむくと 入道雲の ごとくなり 言葉は湧きて 血や肉となる
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うちみずに つきかげはえて ひかるみち せんでろるみのそ さよくのぎゃ(ん)ぐ
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