はっさくの香りが残る台所 黄色に名残る親指の爪
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ミスをせぬ人がこの世にいるならば たぶんその人何もせぬ人
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この中にこの世の幸せ詰まってる 猫と一緒にもぐる炬燵に
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人生のイベント式の付くものは残り葬式だけだねたぶん
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冬の夜澄んだ空気を照らし出す自販機たちとオリオンの帯
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ちま猫は ボールくわえて どこまでも はしるはしるよ わんこにまけにゃい
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崖っぷち 落ちればいっそ気が楽と 新たな崖が崖の底にも
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趣味と呼ぶ かつては本を読めていたぼくが遺した読書貯金を
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如月も 間近な空に 薄き雲 春待つ心 くを留める
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バイト中 君との会話 思い出し マスクの下で  にんまり笑う
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どこまでもしじまの満ちた斎場に早く鳴らしてくれよテッテレー
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腹減った家まで待てず買い食いパン 冷めてて小さい値上げは辛い
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なみだ一粒それで世界が何もかも変わると信じてた青い春
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帰り道 街のイルミが明るくて 春まだ少し遠いと思う
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大切に扱われたいけどたまに強引に世界を変えて欲しい
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放課後の理科準備室で僕達はインスタントな魔法使い
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さくひんも めでぃあたがえば 二次創作「川柳ぱくるは 漫談特権」 / きみまろ氏談
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白い息、融雪溝に溶ける雪。こんな気持ちも捨て溶かせたら。
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お疲れさま! 心を込めて 届けたい 明るい声で 頑張る人に
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まるまる背 レザーのしわを摘んだら驚いた顔してくれるかな
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もうきっと 会えない 半袖のあなた 緑の道の 日焼けたあなた
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90字 書きかけの手紙 その様は まるであの夏の ぼくときみのよう
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君もロボならこれは シンクロニシティだね 乾いた口調で出力る君
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お悔やみに線香送りし浅い知人 そののちに知るクリスチャンだと
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診てくれる医者が薬があることを普通に感じる今が尊い  
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予定とか特にないけど紅をさす 起動を示す電源ランプ
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帰宅して忘れぬうちに復習す 学生時分の私に見せたい
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新しき学び得るのは嬉しいこと たとえ仕事の一つとしても
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やめてくれ それお土産で買ったやつ 物産展で売らないでくれ
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年上の料理上手なあの人に倣って「五分、オーブンでブン」
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