三日月や 何度も君を見つめたが じっと見つめた 家に着くまで
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声に出し空に離れた瞬間に蒸気と化して立ちのぼれ恋
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希望にも賞味期限があんのよとキャベツ刻みつつ母ちゃんは言う
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愛しみて撫づ人の手の思ひでを白く纏ふる干し柿を食む
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木枯しも時雨もよきてすぎの葉やなど白雪に身をまかすらむ
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枯らしは末かへし葉のこらずさそふともなほ留めまし君が言の葉
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さあ行くか 健常ランドでパワハラを受ける時間だ 染まってなるか
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鳥肝を数多食あまたはみてしこの命 にえが無念をひしと噛みしむ
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鳥肝を数多食あまたはみてし この我はに生かさるるいのちなりけり
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朝焼けの後は雨だと知りながら出掛けてみたい今日の彼方へ
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触れるけどあなたを代わりにしたくない 愛したいから夜を忘れて
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あのことはいっそこのまま知らぬふり 殴れどもまだただよう記憶
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くらやみに小舟が着くとしろい闇ころがつてゐる蕪になつて
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、そのかたはらにめまひする、われてふ自明これもまた、光源である。
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暮れ方の白い花から白い眼でおいで世界へさるすべりして
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、花の芽を捧げるやうに枝が伸びそこに、そこより、死の生起する。
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馬                               馬べるもんとすてーくすさんじゅういちばしんさあっしょうせくれたりあと
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守りたい 金や権力 ないけれど 大切な人 守りたいんだ
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歳重ね おいくつですか 質問は この繰り返し どこへ行っても
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思い出を 別の記憶に すり替えて 辛さ苦しみを 無きものとする
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三カ月過ぎて宇宙の果てに居る闇に光らぬ私の愛は
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好きなひとその幸せを願えない愛上回る徒労のせいで
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嫉妬され殺されたいほど愛されて夢じゃなかった戯言を言う
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いたづらに紅葉のゝちに吹く嵐ゆく年の瀬にしがらみやなき
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木枯らしもこゝろありけり村雲のはれて木の間にみか月の影
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絹物きぬもの着脱きぬ衣擦きぬずれ逢う鬼怒きぬ後朝きぬぎぬ着ぬる衣着きぬきぬ別れ
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もういくつ寝ると正月もういくつなんだろ僕は 命投げたい
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木枯らしは冬のおとずれ 足音は君のおとずれ君のおとずれ
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男壬にん男辰しんせる男良むすめのまろき丹田が纏う腹帯はるびはISSEY MIYAKE
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他者という地獄の中にわれら餓鬼ひとりひとりが吠たえつ捩れつ
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