夕焼けが居残りしてる二十時に僕のパジャマは月を待ってる
8
クリームかバターのようだ君の声口に入れるとたちまち溶ける
10
あいつらは羽ばたく器官を持ってないこんなにきれいで気持ちがいいのに
4
さらさらと帯解くひとのおもかげのよみがへりくるひとり寝の夜
2
一歩ずつ てっぺん向かい 歩みつつ 顔上げれば 天海眺め
0
上を向け 上を向いてる うちはまだ 期待できるし 成功もあり
0
少しずつ 変化してると 感じつつ 時は地殻 変動もあり
0
今日もまた 同じパターンを 繰り返す 少しの違い 感じて祝え
0
死してなお 文句も言わず 幸せと 公言したる 英雄たちよ
0
望みなど 叶ってしまう ほどのこと 叶わぬ望み 欲しがる病
0
悲しみを 分かち合うほど 友も去り 喜び薄く 友も遠のく
0
ジャンバルジャン 人に頼るは 子供にて 神に頼るは 大人の仕業
0
魂の 奥の叫びを 文字にして 誰も見ぬ間に お蔵入りにて
0
十なのか 世界の端に 飛んで行け 光に乗って 誰かの元に
0
生きているか死んでいるのかわからないわたしに食べられてかわいそう
4
人生が物語ならば君、それに音楽をつけたくはないか
3
書き出してみれば 安っぽい与太話 二束三文 わたしのconteはなし
0
なにもかも春は輪郭やわらかく雨さえ愛のように思えて
0
「玉ねぎがしみただけだよ。大丈夫、つらくて泣いてるんじゃないから」
0
菜箸で黄身と白身をかきまぜる 君に問いたい不倫の理由
1
傷を抱き疲弊せし吾を今やっと泣かせてくれた鮭の塩焼
1
寒いなら私の熱をあげるからだからひとりで震えないでよ
1
届かぬと知るも紡いだその詩が思わずこぼれ落ちてしまった
1
関係が終わるときには体内でなにかの音が響く気がする
2
その方はいつも心に燃え盛る炎を抱いて生きていました
1
私という資源の無駄がありまして太陽光を浴びていますが
1
夕陽から離れていまだ熱をもつ指にしずかにとかされる肌
1
清流の光のようにまたたいて君の髪へとまぎれこむ指
1
新雪の下でしずかに燃えている光のように眠っていたね
1
真っ直ぐに線もなぞれぬかなしみを トマトの苗木はわかってくれる
3