「距離置こう」貴方に言わせた苦しさは バランス崩した私への罰
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身も心も彼に捧げる決心を 見えないように両手で包む
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友人へ残暑見舞いをLINEする 貴方のアイコン下げるが為に
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うっかりと君に触れたら感電死するかもしれぬ暑い浜辺で
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なまぬるい風呂に足だけ漬けている 窓の縁に居る蝉の亡骸
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独りなりに盆の準備を整えし不安に思うは吾のともらい
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ザーザー しとしと  心の雨が降る音に擬音はなくて君は気づかぬ
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くよくよと考えたってしょうがない何はともあれごはんにしよう
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不器用で話し下手でも正直なあなたがいるとホッとするから
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目に見える孫の成長背の丈はまもなく吾が見上げるほどに
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大きな風船の中にいるみたいにして指をピンと張って老いたカラスを嘲笑う蛆
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努力せよ さすれば叶うと 馬鹿者め 口はアナルに ついに届かじ
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喜寿祝い子らより受くる大谷のキヤップとシャツではにかむ夫
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アスファルト隙間に出ずる鮮やかな か細き緑の命が怖い
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左手の痣も背中の傷跡も見えなくなってしまえばおわり
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うしろなど 振り向かないで前進め 過去は俺など 見ることないから
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秋が来る 君の毛布の 内側に この幸せな 日々の隙間に
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お盆には 姉妹しまいそろって 久しぶり まるで友達 会話が尽きぬ
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風乾く うろこ雲 陽は斜め 大丈夫 千葉にも 秋来る
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陰にある 平坦な日を 放棄する  その陽の下に 人はいるのか
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待ち合わせ俺が迷うのわかってて 横浜駅の地下街の店
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551ごーごーいち アイスキャンデー 大量に 買い求める翁 孫の帰省かな
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ゆらゆらと風に揺られる百日紅 夏空渡る極彩色の波
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美術館水族館とはしごしてシニアの遠足楽しからずや
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踏み出せない 意気地なしのきみ 目を伏せて 「暑いからまた今度にしよう」
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世の人を困惑させし分子ゆえ身を退けてひと粒の麦
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「居た」チョコと 母が言ふなり ラインにて 3秒考え「板チョコ」笑う
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肉ダネにキャベツを包み逆さまの ロールキャベツもアリだと言うつま
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北国の 夏とは言えど お日様の 力感じる 赤焼けた肌
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カムランを幼き吾はさげすんだ ただ今の吾は彼にも及ばず/ガンダムかるた・か
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