裏切らないマックスコーヒーいつまでも僕の味蕾にあまさをくれる
1
眠れない夜はマックスコーヒーの甘さに適度に溺れていたい
3
人間が視力検査の輪っかなら欠けていても許されるのにな
5
秘かなる時間のひそむ花びらに迷ひこみたる蜘蛛の子ねむる
5
僕たちは そうしなければ 生きられず あとでいい子に なればいいのよ
0
誰彼が 死んだと噂の ツイートが 曖昧な死と 日曜の朝
2
ツイキャスを聴きつつお部屋お片づけ掃除洗濯すげーはかどる
1
ほとばしる赤のたゆたふ風のなか亡きひと語る曼珠沙華かな
3
なほ熱き血潮のいろに立ち尽くし哀しき赤となる曼珠沙華
2
想ひ出をゆさぶりながら語る野に秋草はただそよろと揺るる
4
一針に心を込めて縫う刺繍誰かのためということもなく
6
たくさんの雨垂れを吸い洗い方知らないままの鞄を抱いて
14
全身に死神が染みついている生活がただうなだれている
5
不無非未ふむひみを強いる奴には中指を呉れてやりなと隠者は笑う
2
戯れうたも百繰り経てはかたち得て調べの隙に悪魔潜むる
2
嗚呼僕は歌わないではいられない 向こうへ行ける そんな気がする
6
平成の夏の終はりを告げたるは秋の御空に伸ぶ曼珠沙華
3
溺れそうに続く雨夜の屋根の音を星の果汁と思って眠ろう
4
ストロングゼロ文学とかいいバイブスですけど正直甘味強過ぎ
1
あたしにはもうともだちはいないよと私に言えるお前のメンタル
2
普通誰でも野球かワールドカップ好き、なんて思い込まれちゃたまんねえよな。
2
裏道より切れぎれ歌わるる『なごり雪』酔人行くらし夏至の夜半に
1
君のその どうしようもない うかつさも まとめて私が愛してあげる
2
カタコトと電車に揺られ本を読む ふと気がつくとそこは終点
4
今のねえこの瞬間が最高と思えた記録更新したい
2
この世とて所詮デプロイ七人日にんじつ アップデートの願う甲斐無し
2
ばあちゃんが作ってくれる味噌汁は葱とわかめとまあるい豆腐
4
ああやっと夏が終わるのではなくて いのちが終わる 君のせいだよ
2
名残なごりとは胸しぼられる重さなく道端の一葉ひとはさやれる音か
3
非日常 財布も緩むその隙に喜びもあり哀しみもある
2