沖縄もニュージーランドも埼玉も金星ですら僕には同じで
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十年前に比べれば比べようもなく気合いを入れねば見えぬ幸せ
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考えてみれば幸せかもしれない散歩してれば金が入るし
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絶え間なく鳴る虫の声を聞いているインディゴブルーの地平線にいる
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同級生のフェイスブックをのぞき見る皆が祝福するコメント欄
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考えることが苦しい 水面をもとめて眠るひたすら眠る
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さみしさは鈍い記憶の奥底で揺り起こされた懐かしい音
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透明な器を作り日々の中ひしゃげたそれを荼毘に付しては
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流水がお湯になるのを待ちながら小さい頃は神様がいて
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野良猫は意外さのためそこにいる 景色に突如まろやかな点
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そいつこそあんたが基本持っている業であろうと身に覚えない
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書いて消し、消しては書くを繰り返す それ知るAIいるなら飲もう
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母さんに食べさせたくて桃を買う固くて甘い黄桃を割る
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猫達も 寒さを感じ 換毛期 終わる頃には モフモフ冬毛
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夕陽落ちるオロロンラインの日本海 水平線ってこんなに真っ直ぐだったんだ
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人様の家の玄関 母の横 DSやってた神様の御子
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『バイトテロするから』で止まったチャット 5年経っても潰れぬSeria
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心には窓があるって聞いたから遮光断熱カーテンを買う
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いつか死ぬために生きてる人達はここで乗り換えだから降りるね
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「死が怖い」 ふたたび呟く。 「死が怖い」 何も変わらない。 いずれ僕は死ぬ。
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この心 そう簡単に 止まれない 君に押された 恋も慣性
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不完全 一度崩して うち捨てる 思い切りは創作の秘訣
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家中に散らばる 私だったもの これから私になるはずのもの
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秋晴れに 白球追いし 旧児たち 打たれた本塁打アタリも 清々しいかな
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たまたまよ ネコ二匹よと 母は言い お土産たくさん わざわざのくせに
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左胸の奥の奥から滲み出るこの熱情を何と呼ぼうか
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捨て猫に傘のみかぶせ立ち去ったそのやさしさは冷たい雨で
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傘の下 前ゆく夫キミのシルエット 丸くなったね お互い様だね
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カレー屋のカルアミルクが ジョッキサイズ 数年ぶんは飲んだ気がする
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正体を見せろ名前のない雑務。リマインダーよ、明日は必ず。
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