春になり 日はもうすでに 高くなり ぐっすり寝たな 故事に劣らず
4
馬鹿にされ 軽んじられて 無視されて それでもいいさ わが道を行く
5
賞賛も 栄誉も地位も 無関係 一人黙って わが道を行く
4
怖いこと 厳しいことも なんのその 喜び勇み すべて吞み込め
4
警告が あったおかげで 身を救い 命永らえ 危ないところ
4
通学路照らすおひさま燦々と頬撫でる風春の合図
12
都合よく塗り直される世界地図誇りと大地踏みにじられて
13
素潜りでキンクロハジロが漁(すなど)るは濁った河の汚れた魚介
14
「何糞」と「死んでも口を割らぬぞ」と厳冬耐えた今年のアサリ
14
白黒の警邏車両の隊列でキンクロハジロ濁り河ゆく
12
放水路よく見かける鳥の名はキンクロハジロ鴨の眷属
12
積もる雪見るから竦み痩せてきてピチャピチャと鳴る融雪の音
16
シジュウカラ梅の香匂う庭の木につがいのさえずる清けき朝(あした)
26
孫帰る 嵐の如く過ぎし日々 日常戻るも寂しくもあり 
19
ゆめ見では かめを飼ってる とこのなか めさめてふとん もちあげさがし
23
最近は 日が長くなり 暖かく 感じる日増え 春見え隠れ
10
ただいまと帰れば脚にうりゃうりゃと前後ろ右左ニャゴヌゴ
16
ざわめきも 夜(よる)の静寂(しじま)に 澄みわたり 街の一部屋 離島に変わる
17
毒母よ 言葉で心(ハート) 刺すのなら いっそナイフで 心臓(ハート)刺してよ
11
頑張らなくていいしんどくなるからと優しい言葉でもね私は他(ほか)の生き方知らないの
12
聞き流せ 気にするなよと 人は云う 心抉れし 言の葉 刻みしままで
9
我は今ばらけしジグソーパズル一片(ワンピース)ずつ集めては掌(て)から零れり泪とともに
8
幼き日この背におんぶの弟の大きな背中に我が壊れし心暫し預けり
8
鮮やかな 真っ青染めた ワイシャツの 今日はなんだか カタカナの気分
9
名前すら思い出せずに解かれたゲームセンター跡地の小ささ
23
日が暮れる 君といる温もりに ただただ溶けて 溶けてるだけで
12
寝つけない夜でも ねこを腕に抱き 頬すりよせる その名はしあわせ
20
家路へとそとがほんのりあかるくてきせつがかわるうすあおのそら
14
いつだって言葉は足りない足りないな 砂漠で水を欲しがるように
16
死にたくはなくなった日々に結ぶくつひものただ結ぶだけの動作
14