脳みそが動くと額に汗が滲む冷たいコップに光る水滴
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だんだんと歯車になっていきますね油物なら天ぷらが良い
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この夜を越えてあなたに会いにいく夢みる頬が溶かされるまえに
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同じの 熱量なんて 返せない 冷めさえしなきゃ 一緒にいられた
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暮れなずむ オレンジ色を 眺めつつ ひとつの恋も 色づき始めた
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鼻先が 冷たくなる頃 思い出す 手と手をかさね 歩いた道を
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あたたかい 命の鼓動 膝にいる 気まぐれなきみの温もり感じ
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深夜二時おとのないおとききながらあすの現実まだまだ遠く
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要するに人類が邪魔、ではあってチェルノブイリを駆け巡る鹿
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「ジーンよりミーム」と言うがまだ当分ミームも生身の人間に乗る
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通院に来て行く服に困るのは寒さと移動手段の次第
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100均でハロウィン一個欲しくなり パタパタ歩くミニカボチャ買ふ>ねこと遊ぶ
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LINEラインがね面倒だなってそれだけで それだけなんだ だからばいばい
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明日から ジョギングしよう の時点で 多分やらない 自分に甘い
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青年の我ら祭りを開き集う失われたもの取り返すがごと
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唐突に 湧き上がりし 読書熱 今までどこに 眠ってたんだ
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犯人を知っているわよ この文庫 父と同じよ 我の本棚
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一昨年と 去年と今年 同じ本 どうして買ったの?父の本棚
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君が行く夜道を照らすランタンのようになれよと送った言葉
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足痒し まさか君のせいだとは 十月なのにムヒの出番よ
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古本屋表紙タイトル見て歩く想像力をためされ楽し
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踏み外す たった一段だけなのに 全てが崩れ 立ち上がれない
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いい子だと ぐしゃぐしゃ撫でる その手だけ ありさえすれば なんでも出来た
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涼と暑が追いかけっこする神無月 季節対抗運動会か
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アローンも ロンリーじゃなきゃ 大丈夫 自分の時間 楽しみ増やそ
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夕暮れに 帰りそびれて 長居する 一人暮らしの 秋のに添う
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夏読むと揃えた本を今頃に片っ端から本を読む秋
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見るたびに色褪せ朽るその赤が墓石に似合うヒガンバナかな
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昼間から ライトを点ける乗用車 わかっています外車ですから
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大島ぢゃ 便りが三日遅れとか 私の疲れ 四日も続く
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