パソコンの 画面に映る 何もかも 嘘じゃないのか 時々思う
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これほんと 自分以外の 人は皆 自由にならぬ 言うこと聞かぬ
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雨の降る 間近になると 目が曇る ほんとかどうか 疑わしいが
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恋人と 明日の夕食 どうするか 互いウトウト 布団で話す
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カレンダー千切ったその日は二十日前なのに変わらぬ同じ暑さよ
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地下ドルのライブに貢ぐあのお金おおよそそれは車一台
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履歴書の汚き我が字消しゴムで擦り上書きひとり夜中に
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「生きているだけでえらい」と君は言う投資学的には間違っている
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性懲りも無くこの期に及んでこの暑さ 字余りするほど残残残暑
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後輩ら老人会の名で集う年寄り拒む吾は呼ばれず
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甘ずっぱい初恋の味知りたくてレモンミルクの飴なめてみる
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長月も半ばを過ぎれば涼風でそれを吹かすはエアコンなんだが
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カーテンを閉めて外気を遮って この猛暑日は嘘だと言いたい
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朝の風 ほんの微かに秋が居る やがて手に取るリモコン哀し
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終電に間に合わないと言うきみに「チャリ貸そうか?」と言ってフラれた
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コンクリの 割れ目に生える 植物の 本性どちら ど根性か天然か
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泥の川だけに見られる独特な波によく似た酒を呑む夜
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キリのいい数字の壁を軽く翔び前人未踏を歩む英雄
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ベッドから見る青空は美しく早く元気になりたい願う
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駅からは ひとつの傘に お揃いの 偏頭痛持ち寄せ合うふたり
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加熱式たばこの故障に狼狽うろたえて次を買わない決心をする/禁煙
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50-50 積み重ねてく 大事さを 分かっていても 成すのは難し
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目的地 近づくまでに 何しよう 電車で読書 今日の楽しみ
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コルチカムポツポツ頭を出してきてあゝ本当に秋を迎えた
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この次はヘマしないぞと誓いつつ見上げて暮らす刑務所の塀
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わかってる わかってるよ君のいびきに自我はないってこと とはいえ
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愛してる愛してるったら愛してる 連呼するほどデタラメになる
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さっきまでボイパしてた君の口は閉ざされ今は鼻から寝息
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本来の目的よりももっと好きになった巣鴨の街の本屋
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当番の君が水をあげないから 乾いておりし鉢植えの土
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