これまでの来し方を思う夜もある死にたくないなと思うこともある
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サビ前で飽きて途切れた鼻歌の続きを紡ぐオクターブ下
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匿名の言葉を紡ぐ夜の底でしか会えない人がいるから
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何があり僕になったか知らないないが徳はなかろう輪廻であれば
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窓みてよ触れられそうな冬の月満たしたいんだ喜びだけで
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特急が追い越していく僕たちは普通電車をこよなく愛す
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生涯を貫く辛苦の回答を 先日知った君がのたまう
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我が子なら目隠ししても解るのは何故なんでしょう母性でしょうか
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とかくにも埋め尽くすのがよいのです 体は心 満たせばきっと
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メモリーの容量の無い大脳の保証期間はとっくに切れた
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植物に高鳴る胸はありますか?海の草やら山の草食み
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最近の ゲームは子供 たちよりも 大人を狙う まんまとハマる
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数瞬でいいから聴いてあわよくば足を止めてよ 私の音で
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脳みそに取り置いている小話の 使用期限も切れそうだから
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早まるなそこにわたしはいないしさ竜宮なんてものもないから
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最寄り駅降りれば明日乗るときは、現実行きの電車しか来ず
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指絡め 頬に寄せけり 失落の 我を誘いし 甘美なる君
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仕方なく店を畳みし立ち食ひの汁の熱きを舌は忘れじ
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忙しく 働いた日の 夕暮れは どこか淋しく どこか優しく
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川のおもに白さ一瞬はじけ飛び小鷺こさぎが一羽川上かわかみに飛ぶ
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知らぬ人に母のもらった親切を 私も誰かに返したくなり
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揶揄からかってばかりの君に好きなんて泣きながらしかきっと言えない
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冬晴れの朝の空気は海の底音なき世界独り占めする
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買い食いがしたい。なんだよ買い食いって・・・買うか作るかしかないのでは
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幼日の夜半のオーロラ見し記憶わかち合う父母・兄姉もすでに
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なみだって なんで出るんだ? 航海に 悲し涙は いらん。ヨーソロ!
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サイゼリヤ天使がいたって言うからさ普通に食事しているのかと…
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三途橋 足下花束はなが 添えてあり 今日は手ぶらさ。 明日またくる
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1Kの狭い流し場 本日も満員御礼あしたまた来て
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逃げたっていいよね わたしたちずっと出来損ないで。これで完成
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