水っぽい西瓜かじって眺めても昼間遊んだ波はもうない
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珈琲と冷やし汁粉を口に入れ意外と合わぬ組み合わせ知る
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笑ったね君のぶあつい手の中にサワーになれぬレモンの残骸かけら
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白色の無音と化したアルバムの記憶ばかりがざわめいている
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奇数という言葉ひっくりかえしたら数奇であることほのめく9月
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15分意外と長いああ長い、スマホいじって倒れた人見て
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爆発的夕立をまえに立ち尽くす傘をわすれた霊感少女
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ねむれずに長月の朝迎えしも不機嫌飼い馴らすすべ知らぬ
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他人からの 評価なんかを 気にするな 自己ベストすら 自分の評価
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考えて 自分の意思で 行動し 結果が出れば それが幸せ
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指図され 命令されて 金貰う そんな人生 我慢できずに
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虐められ 貶されるなら 耳塞ぎ 心を閉じて 我が道を行く
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自己評価 常に満点 絶好調 他人から見れば 赤点レベル
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褒められる こともほとんど なかりけり 恥に塗れて 低く見られて
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あちこちで がたが来てると 言うことか ここらで修理 まだまだ試練
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大胆に殺してあげる場つなぎの仲良しごっこに慣れて死ぬなら
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画家みたい死後に初めて価値が付く炎の色はさながらロココ 
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小学生のときはオオサンショウウオと話す能力あると思ってた
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安全と管理と危険と自由とが縺れて引かれあう糸の上
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季とともに消えてゆくのは消えた過去また1年後記憶で会おう
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ざくざくと前髪を切る 明日から新しくない長月が来る
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漣をずっと眺めていられると疑わなかった木槿咲く頃
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肋骨の隙間に居座る今日の日は アイスグレーの不安と共に
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息を吸い「はじまれ」とひとり呟けば動きだしてく僕物語
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虚しくも雨のそぼ降る文月の終わりを迎え幕を引く夏
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カミナリに閉ざされたのと言い訳し冷房きいた部屋でごろごろ
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「届く」こと「たう」と言ってる君がいる一番星に右手がたわない
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何もかもギフトな一夜くちづける魔法の呪文のようなお酒を
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76億人は私を知らない 食卓の笑顔の美しさ
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早起きで ベランダで見る 朝焼けは 憂鬱な日の 始まりを告げる
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