線香花火の匂いがする精神薬の束 ぽとりと落ちる
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AKASAKAもTENETじゃん!と知りし時 逆走するといふ千代田線 /『TENET』
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涙にも色があるなら私のは たぶん黒色 何となくだけど
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英会話わかったふりをし過ぎたら減った日本語の知ったかぶり
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呼応する 光と樹々に いざなわれ 踏み入りたるは 幻想空間
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かたく閉じたまぶたをつらぬく唇に導かれてふたりの星
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「見いつけた!」 祖母に差し出す 小さな手 帽子かぶった ドングリ可愛い
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祝福されたい したい されたくない できない したくない 本当は、
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祝福される生き方ができないと諦めた私に雪が降る
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この世には人の数だけ人生のドラマがあれど同じものなし (当たり前ですが)
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今泣くと化粧が全部落ちるから急ぎのフリして電話を切る
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月初め待ち受け・アイコン変えている 大好き水森亜土あどちゃん迷うの楽し
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玉葱を植えた翌日腰痛で雨を幸い散歩を休んだ
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一月のペットショップの店先で白い息吐きつつ犬小屋選ぶ
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病院が取り壊されて空き地になる世紀末を過ごした病院が
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雨止みて 金木犀の 花の海 明日は晴れと 夕空ひて
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霜月に 台風ですか 全国で 不思議に思う 今日のお天気
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夕方に もう行かないと  誓ったで 何かといえば 休みの出かけ
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高校の恩師が遂に定年で退職するお知らせ届く
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口に出したことばをなかったことにできるよう小声で話す
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時短にて 大根うすーく うすく切る 大根しめじに ウインナでポトフ
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死に際に与えられたのは[警告:VRの充電が低下しています]
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かの天下人は蛍も鳴くという きっときれいな音で鳴くのだ
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雨の日平日午前九時 この街に人はいない 濡れる看板
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夕暮れの色に心も癒されて 雨もあがった霜月の空
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ピクミンの黄色のやつの特性がよく分からないけどまあいいや
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味噌汁とピザとビールの夕飯に来てくれるならポテト揚げるよ
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四十前終の棲家が西方寺 悟り開かん清沢満之
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タイムカプセルの中へと詰め込んだ夢は二酸化炭素になった
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臆病で内気な心おし隠し夕化粧して恋を疑う/花言葉(白粉花)
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