漢方の空袋におうねこがいる マタタビ成分はないはずだよね
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出れないなら 日曜、完全オフの日に オンの日あるの?と言ってくれるな
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夢の中 旧ふるい知り合い 名前だけ 荒唐無稽な夢だけれども
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舐めてよし噛むだら旨し熱々の白子 啜れば汗が鱈々(掛け詞  寒鱈)   
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まだ暗き 朝闇のなか 眠りつつ 夢に泣く人 そっと揺り起こし
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相愛に目立たぬ様に声ひそめ すでに一緒と決めいる逢 引き(折句)  
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さざ波の波の寄せくるみぎわ立ち水平線に君の面影(折句)
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川のせせらぎ鳥の声が鳴り響く駅の公衆トイレの安楽
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ふて腐れてはいけませんいけません自分で自分を叱る日曜
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隣人を愛せない人が詠む歌に願われる世界平和と愛と
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秋の朝 風に揺れるは君の髪 白く、ふわふわ 光と馴染んで
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都にて見れど心は慰まずいかに照るらむ更科の月
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玉鉾たまほこの 里なる山の黃葉もみぢはの いまを盛りと色づきてなむ
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秋山あきやまの したへる里はにぎはふも 紅葉もみぢ比睿ひえしづかなりけり
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丹頰につらふ 紅葉もみぢにしきもりて 深山みやまにあるをたれか知るらむ
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平日のためのアラームが日曜の朝に鳴る 遠くて消しに行けない
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鶉鳴く竹葉山たけのはやまの夕風に涙は露と深草の里
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別れ際、ぶっきらぼうな口吸いはその吸い殻と同じ香がして
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終日ひすがらに 再三再四 われせむる れば諸人もろひと 耀かがよふて見ゆ
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孤独感 お互い様ね 大丈夫 私は君の歌を詠んでる
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いつもより真剣な顔気になって息継ぎ忘れ潜るスキューバ
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クラスター無事に終息ひと安心 みんな元気で戻ってきたよ
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来世でも願えば会えるまたいつか 先に逝く君 期待して待て
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改変期日曜0時は間に合うわ そう言ったのは誰だったっけ
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笑い合うあなたといればまた恋がはじまるような予感かんじて
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真夜中に苺のショート頬張って今日のヤなことご破算にする
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何故そこに寝てるのかなあ柿の木の折れ枝塞ぐ駐車スペース
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唐揚げ用鶏肉入れて煮るカレー試してみなよとても旨いぜ
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帰宅時の電車の窓にながれてく家の灯りは誰かの人生
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誰よりも早く終端速度へと至れる崖は地図上にない
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