引退の取消しをした歌手がいる 俺も何度か辞めるを止めた
10
掻きすぎて何か血的なにおいするもうやめようか乾燥の皮膚
13
牛乳のように白くてきれいで純で最初から腐る運命/小説の中の一節
12
その色のうつりにけりも愛おしと 貴方が見つめる花(ひと)になりたい
8
明後日は採血なのでオールフリー 糖質ゼロよ たこ焼き食べても(違)
11
オールフリー在庫チラリと確かめる 麻婆豆腐にするや否やと
12
中野から乗った特急電車内出会った少女は過去の私か
24
咲きかけの桜も二度寝する春の吹雪冷たく車を叩く/今朝の気温零度
27
梅咲いて庭の片付けする頃は雨風寒し指の 冷たさ
16
刺したトゲ抜く針先見つめ 細目瞬きへの字口/都々逸
4
大阪の友人と呑む楽しみの ついでに回るか大屋根リング
14
小国のパビリオンだけ回ろうか それならきっと旅行気分も
10
ぽっかりと胸に何かが空いたよな 気がするけれど見たくもなくて
4
宿押さえせっかく行く気になったのに 酷評噴出 万博どうしよ
12
何もせずただぼんやりと空を見る そこに溢れる豊かな世界
8
これは君しか歩めぬ標(しるべ) 辛かろうけど行けば良い/都々逸
3
どの事も中途半端となじる声 聞き慣れそうと気づいて止める
3
夢洲の 厠詰まりて ただ壊れ 万博の仕舞い 早くなりしか
5
ベランダの朝 風は止み 囀(さえず)りの聞こゆ青空 穏やかな春
18
朝も早よから ぼーるけりまわし とびまわる うちには ねこ型・妖精がいる
14
デコポンの房ひとつずつ噛みしめて この半玉(はんたま)で今年はおわりさ
16
納豆をちんまり小鉢のよそ行きで完食促(うなが)す迫(せま)り物かな
13
盆栽に 芽吹(めぶ)きし若葉 香りたる さすが桜や 餅欲しくなり
15
散り終えり 盆栽の枝 葉の陰(かげ)に 返り咲いたる 小さき桜
25
大粒の夕立上がり明星の道には空洞影か光か
5
鶯も 春の日差しに 誘われて ちょいと一節 歌い出す
4
空遥か 予想どおりの報(しら)せきく 春の賑わい 胸ぞ潰るる
20
泣きながら朝飯食へば泣き黒子海苔を食べればホクロがふえる
5
娘待つ横田夫人の歌つらく無理矢理裂かれた絆をかえせ
6
父にしか出せない味もあるだらう母にくらべて薄味でもさ
6