焼き菓子の砂糖の量に見合うほど愛をあげたか分からなくなる
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あめつちの猫の模様を集めたら宇宙の謎も解ける気がする
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どっこいしょ 低気圧の日は重くなる ふやけた身体 なだめすかして
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通販の料理を食し「美味しい」と だけ言うシェフはプロと言えない
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もういくつ寝るとたちまちみどりから黄金にかわる豊穣の月
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校庭に引かれた衛星軌道から赤い彗星になる子どもたち
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「ひとりでも生きていける」と言った日の私を恨む私がいませんように
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食べたいの 食べたいものは 目も舌も 惹き付けてやまぬ 原因はこれ
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おめえらが産んだんじゃねえかと思っているうちは人など愛せないのだ
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ありえない 湿気のせいに したくなる さすがに無茶か 2キロ増量
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とりあえず悲しいままを生きてみる教えてくれた娘とアドラー
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「もう少しきませんか」「そのまま」を眼圧・角膜・視神経と /眼科定期診察にて
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唐突に予定キャンセル告げられて明日は誰にも会わずにいたい
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カーペット汚したことで口喧嘩それが幸せだと現在いま気づく
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さんにんで川の字つくり二度寝する 真ん中縦線 タヌなのでみじかし
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月一のゴルフドタキャン言い訳す、体調不良とふ老後鬱
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百年の恋が冷めるのも見直して好きになるのもトーク番組
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うたうこと思い出すこと同じなら 過去をムリヤリ忘れなくても
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書くことは思い出すこと 師の言葉胸に刺さってさっそく一首
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雑踏でふっと記憶がよみがえる そうそうこれはあなたの香り
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林檎が実る窓辺 生きている意味とか考えた事ありますか?
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「そうだね!」と 力強めに押すハート 開けたらやっぱり 彼の人だった
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百点を取るためにした勉強をすべて忘れて残る「教育」
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遠雷が 遠雷のままであるならば 今夜の僕は ラジオを切ろう
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いろいろな思い飲み込み日本酒を二合呑み干し謝罪のライン
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ねこはみな 洗濯物がすきだねぇ 洗いたてタオル シャツにハンカチ
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そぼ降る雨 母の観ているハイライト 実家の朝の平和な光景
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通学路とぼとぼ戻ってくる奴に 帰りに寄るわと声をかける
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非通知に出るはずないからかけられる 喫茶店端のピンク電話で
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ひと月が終わるね送信トレイ見て すごいなそんなに仕事こなして
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