この世には 優しき心 見当たらず ただ寒風と 無慈悲な痛み
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無慈悲とは 弱き者らを 踏みにじり 平然とする 態度と心
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健全な 心を持った 君ならば こんな会社に 関わらぬよう
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冷血な 社長が選ぶ 管理職 機械のように マニュアルどおり
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殺伐と している会社 冷え冷えと 命令だけが まかり通りて
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女性でも 優しい心 持たぬまま 身ぎれいにして 中身は男
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加害者は 被害者ほどに 敏感で 弱くもなくて 図太い輩
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無味無臭 味気もなくて 事務的に 処理するだけの 人生ですか
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愛も冷え 自分のことで 精一杯 他人のことなど お構いもなく
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甲虫 新しい虫かご新築戸建にお引越し 空いた虫かご中古物件 鍬形様に
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コーヒーの 季節外れな この湯気に 独り机で 絵を書き続け
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短冊にやさしく招かれ風鈴の音になろうと思うそよ風
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先生の小言のあいだこころだけどこ吹く風がはこぶ校庭
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炎天下スーツ姿で洗車する 昼飯抜きの時間潰しで
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君の顔 写真で見ても 可愛いね 次はいつなら 会えるだろうか
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髪すくい 歩く姿に 毎度惚れ 叶わぬ恋とは 分かっているのに
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二人して夢中で歯磨きアプリすご! 収集癖が止まらないGET 
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兄がいてテンション上がる弟と邪魔される兄 喧噪の夏
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昔日の己に勝つと勇ましく プチ断食で挑む健診
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五十音 愛の終わりで待つものは 感謝の恩か 恨みの怨か 
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人が稲を、ではなく稲が点々と人を地面に植え付けている。
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あたらしいセブンイレブンより多くダッツが揃う古いスーパー
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通り雨濡れた紫陽花みたいだよ震える君の声に触れたい
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逃げ水が僕をからかう青いガム奥歯で噛み締め悔やむ七月
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結局は君無しでも生きられるのに河原で石積むデートがしたい
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洋画の三分の一は 父神パッパとの 和解を描く 希ガス  偏見
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あゐいろの 熱の溜まりで 夏蝉のなき初むるらし うゐの残光
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「天使のような」 斯様な比喩で貶める 海辺で揺れる白いワンピース
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半ドンの終業式で夏休み プリントなくてのっけから波乱
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夜灯籠 薄くぼんやり 映し出す 君はほんとに 美しいよね
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