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宵闇に古物求めて
訪
(
とぶら
)
はば檸檬かをるなり二条寺町
11
ひとつずつ角をなぞって見失うトライアングル次はお前だ
3
誘拐犯さんは犬の歯磨き粉の私のやつはパンケーキ味で、
3
ひまわりの絵を見たその日いくつもの人が忘れて夜に眠った
6
そういえば久しく開ける窓でした。救いではない笑みのまぶしさ
9
手のひらにおさまるほどの紫陽花が青を深める 今日は梅雨入り
13
気付かないフリをするにはあまりにも貴方の瞳が輝きすぎて
9
夕まぐれ声響かせて
時鳥
(
ホトトギス
)
住宅街に夜を呼び寄せ
32
午前中二時間じゃがいも収穫で芋らも吾も午後は陰干し
12
講義中素晴らしい短歌思いつく休み時間には忘れてて 乙
23
こだわりの本棚整理 気まぐれに「百草丸」を並べて眺む
7
孫達は 両親ばあばが 買わないよ その一言で じいじに甘え
16
ねえ遊ぼねえ遊ぼうよとせがむ君手を引く強さの心地よきかな
10
飼い犬がはしゃぎ回って喜んでいつになるやら散歩の帰り
9
「人生の最後に◯をしてみたい」 またですかいな母はなが生き
19
切るだけのサラダはトマト
新玉ねぎ
(
しんたま
)
で せめておめかしガラスの皿で
20
床板に寝転び 夢を見る如く 時おり片足ピクリとす猫
22
不規則な軌道を描いて現れて 誰そ彼空に消ゆる蝙蝠
17
しがらみが怖くて怖くて仕方ない私のすべてから逃げ果せる
7
「竜王町 さくらんぼ」とか検索し さくらんぼ狩りの予習をせむと
12
日の丸を掲ぐる健児など笑ふ九月七日に我は目を閉づ
7
星の数競うことしか能のない街で学生やって満ちたる
16
まるで虫よけの香りの日焼け止め よけてる気がする、気がするだけか?
10
ティラミスを定期券代わりに咀嚼して私もおんなじ天国に連れてって
8
手相見るを口実にして触れた手の運命線はわからなくても
22
暑くって冷房つければ冷えすぎてぬるめの豆乳丁度良きかな
8
新緑の風と匂いに誘われてジンリッキーとサザンをきく午後
7
永遠に不滅と言った英雄が星になりし日ふと父想う
9
歩きつつソフトクリーム越しの君この景色ごと僕の季語なり
25
行けたら行く(もしそれまでにぼくたちと世界とがまだ残っていたら)
7
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