一人でに涙が滲んで昼の海ひとしずくなんて無いも同じだ
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猫達はいつも口角上がってて皇族ぐらいの素敵を湛え
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どこにでも ついて来たがる 君だけど 特に邪魔にはならないのが良い
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自らが 長生きするので子は不要 つまり、恋も不要なんです
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晴れ晴れと丘の緑に良く通る不如帰ほととぎすの声聴くは楽しき
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永遠の愛 神父はLoveなど言ったけど  私の愛はLove寄りのlikeぞ
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芽ひじきを戻す みなも水面は艶やかに 少女の髪を想わせる黒
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明けぬ夜は ないのが常の ことわりで 日差しは好きだが暑さは嫌い
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右手首 右の耳だけ香水を  君の側だけ私は香る
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エアコンを 上がらぬ肩で 掃除して 去年の汚れ 持ち越したまま
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窓開けて 犬を連れ出し 風当たる  光合成で 晴れやかな胸
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いつ何処で、なんてはっきり分からない いつの間にか惹かれていたから
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左手を掻いて気付いた虫刺され 貴方の好きな夏の訪れ
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詠んでみて 一晩経って 読み直し 昨夜の我の 脳内憂う
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暑くって 頭も重くイマイチで ミスドの新作 出遅れる予感
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淡々と歌を投稿するはずが私のまなこギラギラしてる
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にゃるそっく なんだかきょうも いいてんき 「つゆ」は あしぶみしてるらしいニャン
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切り替えは大事だよーというけれど 朝から予定外なるあれこれ
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「春眠」はのどかなうたに見えるけど孟浩然は「執着」の人
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炎天下駄々こねる子を説得す先生二人離れもできず
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ヨギボーに体あずけて今日も練るいかに自分の語彙ぞ少なき
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二拠点を行きつ戻りつできあがるばあばの顔と趣味人の顔と
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その折った腰から生まぬ想像の異形に速しおばあちゃん見る
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通り沿い色とりどりの植木見て見たことのない家主を想う
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そよぐ風葉の絨毯に吹き抜ける待ってたように手を振りし草
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公園で見つけて嬉し謎きのこ群生すれば急に恐ろし
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照り返す木になる蜜柑の強い白街を見渡す風景想う
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手抜かりな事は重々じゅうじゅう富士見地をやめる決断好ましく思い / 新築マンション建て壊し
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祖父祖母じじばばはスマホに釘付けそれぞれに 確かに見たよ!はじめの一歩
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こんな日は 波に揺られた 少年期 今揺られるは 鉄の箱なり
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