「次こそは次こそ君に勝つために」目逸らす恐れ無限の「次」を
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雨傘と日傘をそれぞれ買う敬意 日除けのプライド 水弾く意地
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カーテンと髪撫でた風追う瞳机に落ちた汗光る夏
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「こういう本を読むんだな」そっぽを向いた 僕を知ってよ
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お前とは泡が消えたビールでもぬるくなってもずっと美味いよ
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喉と肺 痛めるほどに惑いから 離れていられるからそばにいて
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あと何度夜更けを待てば会えるだろう けれど君には朝が似合うね
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晩酌は向かいにお前が居なければ意味がないとは言えずじまいで
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交換をしてもいいけど文句は無し君のことしか書いてない日記
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原点の本懐かしく開いたら指這いのぼる馴染みの赤虫
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遠回りしたけど夢に辿り着く 丸い石ころ 波のゆく先
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リズムとか文字数だとか明日とか 全部ぐちゃぐちゃにしたいんだけど
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ペンと紙、脚は生えぬし逃げもせぬ アイディアだけが独り駆け去る
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成就せぬ想いや夢が絡まって 今の「あなた」の形になった
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不如意ふにょいなる暴力仕打ちの痛み忘れ得ぬ 此方こち人間どう足掻いても
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不安持ち日々を送って行くのなら ポジティブモードに切り替え生きる
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レントゲンに写る右膝の骨棘が夜の不眠の原因なりき
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旅先のどこへ行こうと付いてくる吉野家、マック、ブロンコビリー
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少しだけお高いひみつのとっておき 迷わずきみのために作るよ
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唐突な「山には雪」と予報士の 汗で夕餉を囲みし時に
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ひとつずつ死にゆく季節たちの声 ずっと覚えていてあげるから
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田舎の夜 「千春♪松山千春さん」を鼻歌 自己採点 星の拍手と 虫の歓声
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窓の外夜毎に通う三匹のヤモリ確かめ夫は寝床へ
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買い物のメモは要るかと問ふたれば 「あったらいいな」とキミ愛嬌かわいげ
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そら覚ゆ短歌の数は少なけど 寺山だけは五首は歌える
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少しだけ褒めてほしいよ介護ってやって当たり前とか言うからさ/(介護)
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無意識に 動く指先 心あてに 見えない夢を つかもうとして
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カラオケであしたのジョーを熱唱す あの頃俺は四十代か
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あしたのジョーの主題歌は 寺山修司の作詞だと みんな知ってるよね(一応確認)
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消し去れぬ記憶を振るい落とさんと肩で風切る風になるまで
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