ひとひとり殺して帰えるひともなくふかき斜面に家は明るむ
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ベランダの天然冷蔵庫に酒瓶をさしこむ
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ひかえめなピアスを選ぶ 一目でも逢いたい思いに嘘は無かった
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土曜日の夜の定番ホッとする 貴方とたべるジャワの辛口
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図書館に君がいないからコンビニで苦い香りのレモンを買った
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幸せはハテナの形でやってくる 今の私は何を選ぶか
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「お掃除です」声かけ入った病室に いた患者ひと我が家の猫医者先生/びっくり!
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にちじょうは くりかしちゃって あきるけど とぎれたときは はやく復帰したい
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思春期の頃思い出し図書館で手に取ってみる立原道造
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年賀状・おせち料理に大掃除 何本あっても足りない猫の手
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今日は土曜「こにゃんというのがやっている」わが猫ら「ちゅーるの日」をそう覚え
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サイゼリヤ 弟オススメのペペロンが ハマる味です 具は無いけどね
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日が落ちて 窓際さすがに冷えてくる 部屋着の上のボタンをとめる
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シンとした冷たい部屋に息子キミ帰る ぽっと明るいぬくみを連れて
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お互いに目尻のしわは増えたけど 手紙の文字はアオハルの頃のまま
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5本指ソックスとてもお気に入り 隙間すきまなく包まれるぬくもり
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アスファルトひび割れの中寒そうに小さく開くクローバーの葉
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うちの犬が人噛んだけど気にせえへん狂犬病は人から感染らん
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下ろしたてたまには奮発子ども服 あぁあぁ無情あぁミートソース
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三頭身ぷにぷに手足赤ちゃんの コテンと転がる姿最高
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日本語の孤愁へひとり残されて犀星の詩を口遊むのみ
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夜が満ちた瞳で未来について話したって虚しいだけだ
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退屈な日々の合間に美しい瞬間ときがあるから明日も起きる
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誰にでもやり直したい過去がある 勇気があれば成し得たことも
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黒いとか苦いとかいうことさえも魅力に変えてる珈琲が好き
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あんなにも憂鬱だった リビングに差し込む光で足をぬくめる
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強風に母の足元が心配だ お手柔らかに 木枯らし1号
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近すぎて 見えないものが あるのなら 離れてみると あまりに愛おし
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端末を手に持っていた時代には視界に浮かぶアイコンはない
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豚の角煮 今年チャレンジしようかな 義母ははのお手製 美味しすぎ足りぬ
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