敷島俊太郎
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東京在住 心臓外科医です

春雪や 桜咲く声 震わせて 粛々と打つ 虫籠る地に
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日が伸びて 山際追えば からっ風 春は遠しと 瞼に告げる
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街そぞろ  白息霞む 赤緑 指折り惑う 聖夜の日まで
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朝時雨 車両に向かい構え人 傘先で追う 紺碧の風
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人と街 遠き近きで 移ろいで  風に尋ねる 秋の訪れ
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満月に ウサギを描く心持ち  子犬の毛にも ススキを愛でる
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秋探す 夕の陽のジョグ  息急いて 脚止め迷う夜道かな
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言霊の 染みる覆布に光るメス  声なき君の声を制して
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翔平の 刻むベースは晴れやかに  押して迎える秋の朝
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モノクロの父に透かした蒼い海 波打つ声に我を重ねる
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酒酒と華やぐ心に道標 最後の酒へと帰路を託す
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虫の音が 誘う枝葉のさざめきに 薫る季節の色を想う
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すわ陽炎 冷え込む耳朶にサイレン音  野分祭りか窓辺の午睡
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夕立に涼む身を突く蝉の声 わずかばかりと雲追う心
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