怖怖と袖を通した明くる日や 仕事にいくか熱もないので
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ファスナーを閉めたリュックの内側に広がるきみのブラックホール
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言葉だけ真似てもあかんたこ焼きで飯食えてこそ大阪人や
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わしらかてさっぱり区別付かへんで山口組と大阪府警
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爪先が冷えてわたしは人よりもつめたいひとだったと思い出す
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忘れてた 彼女の強さブルドーザー  なぎ倒してく本能のまま
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僅か5度ばかりの温度変化にも壊るる脆弱なる機器として
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地味だけど過ごしやすくて落ち着いた秋は私の理想の女性
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いま君に吐いた言葉で唇を切ったみたいだひりひり痛む
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食べごろを逃した恋に刃を入れる さよならあとは腐るだけだね
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日を浴びて歩んでほしい人がいて休める日陰を作って生きる
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一日の終わりに愚痴を浴槽に沈めて栓を抜いてさよなら
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毛糸の靴下纏っても熱を発さぬ白き足には既に遅し
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日本語は綺麗と教えてくれたのは国語の授業じゃなくて小説
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久々に学ラン姿の彼を見て思い出すのは入学した日
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家庭科の授業に飽きて目に入る日光浴びる君の髪の毛
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どうすれば勝てるだろうと部活後に見上げた空にオレンジの月
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証明が得意な君に 相似とか見れば分かるし、なんて反撃
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もう二度と同じクラスになれないと知った理系の道を行く彼
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起立礼お願いしますに覇気がなくルーティンと化し頬杖をつく
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五回目をまた打ちましょう年明けに 打っても打ってもどんどん進化
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フリーター無職の違い得心す イラスト使い子に説明し
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負けないで いい曲だけどZARDより徳光さんの泣き顔浮かぶ
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金曜日8時になると思い出す じいちゃんと見たタイガーマスク
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地下鉄の駅前通り傘さして アビィ・ロードが聴こえてきそう
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作務衣ねと話しかければ作務衣ねと答える人が着る野暮ったさ
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わかれうた えぐってみせた人の業目覚めは一人幸せのあと
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免許ない騒ぐ妻乗せ探索へ 帰って見つかる下暗しです!
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どんぐりと小石を皿に盛りつけて 石ごはんだと母に笑う子
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間男と妻を縛ってめました二人の愛よ永遠なれと
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