淡々と この世の習い 行いて 疑いもせず 悲しみもせず
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気がふれた 人と思われ 嫌われて 死んでゆくのか 老いぼれ天使                                  
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冬来ぬと目にはさやかに見えねども地球は冷やす都内角部屋
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純粋に 他人を助ける ことさえも 屁理屈がいる この世の中じゃ
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無私の愛 誰も信ぜず 認め得ず 下心あり 不安がられて
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自らの 利益を捨てて 他人のため 奉仕するのは 阿保と呼ばれて
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利己心や 競争心を 煽るだけ この世はいつも 不毛の荒野
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利己的な 思いをいつも 優先し 合理化してる この世の主
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この世では 自分自分と 言うばかり 他人の幸福 二の次になり
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し(たいと snsで 誤字をする ほどにつかれた あさってのしんや
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午前二時の流星を 知っているのはタバコの煙に望遠鏡
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スマホみれば、正義と悪と白と黒、グレーはどこにもないんだってさ
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いつだってわたしは海を青色で塗りつぶさないひとが好きだよ
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あまりにも師走の風が冷たくて今出たムショにすぐ戻りたい
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風体はごくありふれた小僧だが一目でそれとわかる妖怪
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400年地下の柩で眠るけど見つけても杭打っちゃダメだよ
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盛大な舞台や衣装華やかさ打ち消す氷解ける戦い
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話題の書買うが読めずに積み上がる座布団増える笑点のよう
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【きみたちが宇宙とよんでる球体は【ここでは愛とよばれてゐます
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人身の事故の遅延に舌を打つ彼らは誰かのサンタクロース
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様々な恋人たちのイブの夜 赤白緑あかしろみどり恋の行方ゆくえ
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せまいせまい交差点でおまえを噛んで 殴られて 逮捕されて しあわせ
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【太陽は地球にこいして【太陽は五十億年後に【告白する
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ほんもののきみになりたい 悪夢という流体力学的想像
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合成の誤謬という語の頭韻の(言葉は人より自由だからね)
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飛行機雲 ぼんやり薄れやがて消え うら寂しさも消えたことにする
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ミルクには(せい)の意味があるんだって 今までに潰した蟻を願って
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石橋を叩いて壊す僕らには当たり前さえ容易ではなく
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君にとっての神様が僕である可能性はどれくらいですか
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ピンヒールが溝に嵌って手をついた小さくなった老母の肩先
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