つま見送おくり ひとり日中ひなかの発声は よいしょこらしょの掛け声ばかり
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アラームが鳴るとそのあとおもむろに ちま猫アラーム ニャーンと登場
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クリスマスプレゼントもう着いたかな 鍋つゆセットであったまってね
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お気に入りロングカーデを着れぬほど 寒すぎる日は冬はさみしき
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わがサンタ、なんと偽物!知った日は同時に母の愛をも知った
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すこしずつ狂気を知ってゆくような手つきでそっと秋茄子を裂く
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一年を駆け抜けてきた全力で 年末ぐらい息抜きさせて
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君と待つ新たなる旅ひらく道 一歩一歩を踏みしめながら
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酒溺れ ダルさで仕事 流しては 台に座って 呑んで寝る愚図
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貧しくもひんの漂う人がいて これこそ財産 真の資産家
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冬至からはじまる行事目白押し更にうどんとろろ加わり
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KALDI手提げバッグが欲しいと妻が言い飲まぬ珈琲3パック挽く
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両耳が ちぎれるほどの 冷たさが 魅力というの 晴天の宇宙そら
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直前の路線変更受け入れて在庫探しのクリスマス前
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あのドアがたまたま閉じなかったのでただ今ここで息をしている
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窮屈で空気臭くて遅延して 通勤バスはほんとに嫌い
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なけなしの意地で紡いだ今日がある 涙で濡れても食べてきたんだ
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少しだけ止まって譲る少しだけ手間かけ渡すちょっとでいいの
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貧乏よ 生きてるだけ 儲けもの 明石家さんま ごつい金持ち
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貧乏よ 物に溢れた 時代でも 心を持ちて 理想砕けず
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貧乏よ お金があれが 幸福と 平気で言える 子供台頭
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貧乏よ 人の値は 財産の 多少によらず 過去の常識
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切り抜きはスキャンデータに読みとられ冊子となりぬ。これも断捨離
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貧乏よ スマホがあれば お金持ち 現実逃避 仮想現実
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貧乏よ 可愛い妻が 自慢する そんな時代は 過去とは知らず
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貧乏よ 一億人の 株主よ 資本主義とは お金の鎖
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貧乏よ マルクスレーニン 社会党 そんな時代は とっくの昔
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貧乏よ 労働者らよ 立ち上がれ そんな時代は 過去の幻影
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貧乏よ 武士は食わねど 高楊枝 そんな時代は 過去の幻
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こんな日は猫になれたらいいけれど魚はなるべく焼いてほしい
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