咲けば散る葉だって落ちる冬が来る 季節は恋の色をも変える
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令和四年防犯ポスターコンクール「俺、鶴だよ」と鷺から電話
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誕生日だよね……?と確認メール来るフライングありがとうを返す
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消えかけの好意kouikoiにかえたくて修正ペンでyouをなぞった
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照らす陽がすべて微かに色づけるイチョウ散る道私の花路はなみち
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人間は等速直線運動を続けてたまに寿命を過ぎる
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「寒かろ」と幼き我の手を包む 祖母の両の手 温もりの記憶
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今日した事鼻息荒く報告す 頑張ったねと褒めて欲しくて
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要するに説明責任果たせとは 真相認め謝罪せよかな
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大掃除 出来る事から少しずつ 煮詰まらぬよう 追い詰めぬよう
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耳澄まし 雪降る音を探す日の 卒業アルバム ほのかにぬく
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深爪ぎみのその指でいちどでも選ばれたかった、なんて我儘
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我が友は 迷いながらも 覚悟持つ 対し私は 未だ有耶無耶
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人間ってそんなものよね手放した脂肪の五倍やさしいお前
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虹彩に飛びこんでいくゆっくりと沈むソファの知らない手ざわり
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衣食住 共に過ごした街並みが 滅びながら再生してゆく  
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雪もタスクも積もる一方でありまして さあとけるんでしょうかね
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母さんに「少し休憩しても良い?」私が母に言う言葉なのに
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焼きたてを一枚くらい食べたくて クッキー作りは2日先に延び
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チョコレートの香りの紅茶を発掘し(埋もれてた)いろんなチョコと合わせ楽しむ
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哀しさはたぶん優しさの成れの果て仕方ないから抱えていくよ
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大阪の一家に一台たこ焼き器?そないないやろ、うちはあるけど
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ママママと泣いてハイハイ後追いの 途中でおもちゃ見つけてケロリ
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子二人とワンオペ風呂は戦争だ 水を出さない!服を着てくれ!
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カステラの 箱入りたる 幼子の 天に昇るや 雪舞う中を
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純喫茶 うたた寝 窓辺で浮かぶのは雨の二限の国語の山田
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手を握る理由わけを浜辺でなぞってる ラムネのビー玉越しの横顔
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好きだった私の気持ち封印し あの教室からやり直したい
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嘘つきな私を徐々に溶かしてく 笑顔で最期迎えるために
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ポテサラがめっちゃ美味おいしくできました 何だか今日は良い事あるかも
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