あたためた梅酒をゆっくり飲みながら他愛ないこと貴方と話す
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クリスマス? スーパーで知る 歳になり 今宵も 変わらず 味噌汁すする
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冬の月 明るく足元照らしたり 我を悔いなき方へ導け
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バイトのデスマ、肩こり、頭痛、学業不振、希死念慮、酒で呑め
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点滴を 止めてもらうと 弟から 凄い人生 堂々完結/父へ
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モデル美女微笑む広告新聞紙 泥付き大根包んでごめん
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小気味良く冷えた風受け窓拭けば 気持ちのくすみも消える気のする
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イヴイヴという友のいて蒸し牡蠣をたんまり並べふたりの夕餉
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つまらぬと 言った人生 朽ちにけり 変わらぬ笑顔で 君は逝く
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「ポジティブが口癖」というあの人を嫌いと思う自分を誉める
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クリスマス時期のマフラー 大判の 雪の結晶デザイン好めり
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寂しさは病。ニットのセーターに頬をおしつけ自分を騙す
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君のいるその一瞬にかけたくて動かす指はフリック入力
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人間は いつになったら ほんとうに 自由になれる 魂のこと
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がちがちに 塗りこめられた 倫理観 孔子が決めた 儒教のルール
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あの人に 言っておきたい 一言を 言ってみたけど もっと言いたい
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有給を 消化している 一か月 仕事決まらず 不安な師走
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友達は 誰もいないと 思っても けっこう人気 白髪の頃
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寒風に 追われるように 帰宅して ドアを開ければ 愚妻の小言
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細やかな 景色を撮りて 保存する 息子がくれた デジタルカメラ
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月末で 健康保険 なくなりて 駆け込み通う いつもの医院
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クリスマス 人は浮かれて 讃美する 失業者には 虚しく響く
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師走にて 船山橋の 欄干に 肘をつきつつ 富士を眺めん
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寝違いが 中々治らぬ 師走中 痛み増したる 寒き一日
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鶏ケーキ 商店街に 立ち並ぶ 二十三日イブイブ日暮れ 聖夜に備えて
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「そんなことないよ」を期待しているの 隣に座る資格はないと
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土曜日の昼下がりに涙が出るね涙が出るね出ないでね涙
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ちょっとだけ断捨離をする午後2時半 猫のカレンダー捨てたくないけど>でも2020年
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年末は2泊3日で友の家 行け行け息子キミよどんどん元気良くなれ
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かたわらでお手本のような眠りねこ ときどき薄目をあけて「オヤツは?」
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