誰宛てか書かずに書いたラブレター 返事は来ない自分でいいね
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明細を 見ながら頬が 緩む人 喜び沸き立つ ボーナスの日
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ボーナス直後のなんの予定もない土日 朝寝のタオルケット肌に柔らか
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ガザ─人の業の行き着く地獄なり 何故とまらない?何故とめられない?
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犀角の如く孤独に歩まねば そんな覚悟を嗤う淋しさ
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アムラーを自称せしはまるで似ぬかなり違うよ自分に気づけ
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真夜中もキラキラ光るプリプリのダイアモンドよもう一度
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遥かなる旅路の果てに子を流す 哀れなる人に咎のあらんや
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離れてた時間の長さを痛感し 我の心も梅雨空となり
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帰り来し園児の今日の宝物 タイヤの傍に在りし石ころ
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保育園の帰りひそかに道草す 約束のチーズケーキの店に
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小さき手を何度も左右に降りながら 「またね」の声を残し発車す
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冷蔵庫で冷したけれどチョコは溶け身体の奥の孤独を包む
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庭隅に光集めて咲いている都忘れは主張を秘めて
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白緑の雨そのままにアマドコロ 連なり垂れる鐘型の花
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こ3めかみに銃の形の手2を当てる癖がまだあ1る 終わってるよね  0
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手の甲を刺されてかゆし虫の痕赤味さす肌薬は効かぬ
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寺街道お地蔵様の名言を神妙に読む若者の居り
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奴のため 昼の弁当 抜く君に チョコとクッキー 山盛りあげる
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君くれた 心のキズは 十字傷 愛瑠翔とキミを 想い流浪へ
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さよならを言わずに去った君なのに築いた信頼まことが深層に棲む
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雨上がり 物音一つ え聞こえず 夏の足音 近くです
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双極症こころの病ではなくて脳という名の臓器の不具合
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五年余を「一日一首」と詠み続け昇級ゆるさる。皆勤賞か?
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一夜明け 見えたる月の 美しき 彼のこと思ふ 望月夜かな
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録りためた録画が見れぬこれだって積読なんだと私は思う
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記録的暑さの昼の外回り短き陰に涼しさ求む
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空想の詩しか詠めない私だから君の詠む日常の詩が羨ましい
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夏生まれ 4-3よんのさんまでいって死ぬ みたいなことをずっとしている
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じめったい講義室の机の下で 君と鍛えるフリック入力
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