イライラと ラインの画面 見つめては 他人の言葉に 一日潰す
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頑なに 手引きを読んで 学習し 頭を使い 心使わず
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自分より 他人の幸福 願う時 天の使いが 舞い降りるから
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目の前の 他人を愛せず 人類を 愛することは 夢のまた夢
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金金と うつつを抜かす 現世を 嫌ってみても 時は止まらず
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いつの日も 虚しいことを 積み重ね 真の幸福 掴み損ねる
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明日死ぬと わかっていても そんなこと 関係ないと 今日を楽しめ
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学歴や 容姿職業 収入が 幸せの質 決める幻想
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少しでも早く少しでも高く綺麗を! 望み動くは 性だと括る
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さしこもり訪ふ人もなき蓬生よもぎふに宿をば分かず春は来にけり
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降る雪に こうべ垂れゆく 菜花ゆれ 呼ぶ声絶えて 綿雪の里
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友チョコよ みんなに渡したんだから キミのだけ ラッピングが少し違うのだけど
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冬枯れの水墨画の窓 風流になれずただただ春が恋しき
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いかに言はむ一夜の夢の寝覚めより昨日は冬ぞ今日は春ぞと
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「落ちてたよ」 君が拾ってくれたから 文字も声も 消せない 消しゴム
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宝石が 二万で買える 宝石は そのようにして 買うものなのか
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帯にせる細谷川は春風に氷解くなり吉備の中山
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ここにいるあなただけが永遠だと信じて手を伸ばし続けたい
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道の駅たらいで売らる小めだかを   幼子目で追い その吾子の目を母は追うなり
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同年代と心で思ってた若者が僕を敬うもうそんな年頃
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もやが去りても残るほの白さ 屋根屋根の霜に薄日の差せる
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しょいこんだ荷物を全部うちやってどこか遠くの町へ行きたし
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金色は私に似合うから好きで、そのためだけに一位を目指す
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お布団と少しの眠気と歌のあり 穏やかに過ぐ私の早朝
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母と嫁誘ってランチお寿司屋の  一番人気は里芋まんじゅう
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みどり児の手のひら程の温もりと小さい幸せあればいい
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誰よりも美しいのはわたくしよ!水辺に競うフラミンゴたち
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日光の降り注ぎたる綿雪の 結晶型の光を浴びる
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雪とけしベランダの先に蝋梅の蕾ふくらむ春のこしら
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日常は続くものだと思うのは 違うと学んだ年の始めに
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