借金を返すことのみが縁(よすが)だね飛ぶ日を思えば心も冷える
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生きてるということそれは真夜中に春雨スープを食べるということ
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炭酸のボトルの中の透明を楕円の泡の昇りゆく悦
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禿げてます皮膚剥がれ落ち肉削げて血垂れ臓物引きずる幻視
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うたよみん無くなりました惜し悲し 四十代の青春でした。
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きみからのLINEの返事のことしか考えられなくなっちゃった 春
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緩和ケア病棟その庭に咲く桜 笑顔満開になりますように
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好きな人理想のタイプ挙げてみた 多分これってただの君だね
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月極の『空あります』に誘われて 仰ぎ見た碧 航雲 こううん 翔ける
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あげまきのかたちしたその抗体は君の血潮のひとしずくにも
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噎せ返るほど命のにおいがする春に私は溺死している
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ザクザクと軽妙に音立てながら 君は小さな壺に納まる
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君の居ない生活に意味はあるのかな 意味が無くても生きなきゃいけない
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パッツンの 幼き自分の 前髪で 新米パパの 失敗に苦笑
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亡き母が 育て続けていた多肉 今年はなぜか 花をつけたよ
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「ブライス」は 夢を形に した人形 女の子なら きっと気に入る
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歌を詠む ひたすらそれが 楽しくて 過去画像見て ネタ帳作り
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仕事柄 季節を感じれる事が 荒野の中の 希望のひとつ
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並木道 桜が上手く 撮れなくて 写真の道も 奥が深すぎ
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無印の 商品集め はや10年 買い続けても 「足る」を知らない
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BAYFLOW モールの好きな ブランドが タンブラー出し さっそく購入
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承認のニードは短歌の“いいね”にて満潮の如満たされていく
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九回裏 野球用語の解説に君がぽつりと「クローザーがいい」
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モールスのリズムの如き不器用な並縫いさえも吾子の愛嬌
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鼻の奥何かいるので掻き出すと小指突っ込む脳だったかな
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星空を眺めて眠る 月のない夢でも空は深く見えてた
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AIにオススメされた桜見て「すごかったよ!」とAIに言う
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喉の奥にひっかかってる言葉たちひとつ残らず吐いたら四月
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桜より花に塗れたこの空を青空と言ったのは誰でしょう
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やわらかいひつじの群れに君を投げもみくちゃにしたい日が割とある
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