有名な大学を出たことだけを胸に光らせ牛丼を食う
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「いつまで働かされなきゃならないの?」エアコンもそう思ってるはず
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私も君に何も言えない そんな訳無いはずなのに やっぱ踊ってますここで
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公園で咲く花の名がわからない夏の花かも秋の花かも
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「距離置こう」君に言われたその日から ゆっくりきざむ心の時計
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クラス会?いやいかないよ うん別に えっ彼行くの?!ごめんじゃあ行く
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クラス会 君がいくならいくけれど えっマジ行くの?!じゃあ行く私も
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葬式で 泣いているの? 馬鹿みたい あなたが私を 殺したのにね
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みずいろにもくもく浮かぶ西洋画みたいな雲 VRみたい。
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こんなにも病んでる人が多いのか 心療内科の待合室にて
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子育ては親育てとも言うけれど 多分我が家は反面教師
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残暑にて ゲリラ豪雨が加えられ 台風も来たら これ三重苦
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まだ夏よ上から蝉の声ひびき下から鈴虫鳴くまだ夏
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二つ目になれないからと落語家の道諦める一つ目小僧
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あのばばに雀が宝やるもんか小さいほうも中はお化けさ
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チビ猫のせいかく性格 おっとりまいぺーす(そしてビビリ)ちま猫「ふれんどりぃ」で甘えた
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ラピュタパン なかなか きれいに作れない それでもパズーとシータの気分
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わたしのかみさま 詩の中メロディの中ネタの中ふるまいの中に
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百円で買える青菜は豆苗と小松菜だけの秋とは名ばかり
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聞き忘れ想定内や気遣いの玄関貼られたホワイトボード/排水管更新工事
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引き潮が戻らぬままに荒磯の蟹は遠くの汀をおもう
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凍えたる指で擦って火を灯す馴染むジッポの暫し温もり/季節外れ
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大相撲土俵の蛇の目踏み越して勇み足にて黒星となる(題詠蛇 )
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白猿ハヌマーンと鳥と熊とを戦力に ラーマはシータを奪還したり(桃太郎はラーマーヤナの系譜?)
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秋桜はまだ咲かぬ土地に暮らせども皆の歌にて花だよりを知る
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勉強をしたいと思ふ吾に免じ 野の花模様のノート買った日
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あの草を取ればいいとは分かりつつ 手は動けども足は動かず 
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くたびれた古き自転車その荷台年季のった紙芝居観て
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古稀といふ通過点すら理由にし旅の計画横浜、鎌倉
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アンテナを張り巡らせて言語化す短歌をしてる人間の性
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