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「母さんがひとりになったら
家
(
うち
)
よぶよ」 それって
夫
(
ダンナ
)
が先に逝く てい?
5
セーラーを着てもリボンを結んでも浸透圧が周りと合わない
7
ヤッホーと街に木霊す昼下がり 幼子達は何して遊ぶ
9
ひとつのこたえにとらわれなくていい わかったとたん道がひらけた
2
「ありがとう」星の数ほど言ったから きっとあなたに届いてるよね
4
ポテサラと バナナケーキが ばばからの 気持ちばかりの 進級祝い
6
清掃中
(
しごとちゅう
)
ひらめきパパッとメモを取り そしらぬふりしてモップをキュッキュッ
7
電話鳴るポストを覗くそのたびに 彼を想うまた今日が始まる
1
汗かきぬ涼まむとして飛び込みし図書館もまたうざる人混み
3
薄曇り気分も少し下り気味
下
(
しも
)
の句考え仕事に向かう
6
春過ぎて夏来にけらし中華屋の軒下揺れる冷麺始む
2
ツバメ来て 季節変わりを 告げて啼く 頬に触れるは 初夏の風
6
独りでも 全然平気と思ってた。 こころ支えて もらってたんだな
4
一人だけ曇天に食すレーズンアイス口づけなんて
嘯
(
うそぶ
)
きながら
2
他
(
ほか
)
の子を
殺
(
や
)
っているのはお前だと知ったからには
剪定鋏
(
ハサミ
)
を振るう
3
ゴミ出しに錆びた底抜けブリキ製バケツは資源でなきゃ埋める
?
1
好きな歌今日はと数え2つ3つ名前載らずの紙面眺めて
5
心地よく目覚めたのどかな休日は 豆から挽いたコーヒーにもなか
2
どうにでもなってしまえとひとりごつ ラジオに流るレットイットビー
4
「良さそうな店があるぞ」と脇見してオ○マを掘った夢は、警告
1
呑みに行くロマンチストが言いました「夜空に光る星を探しに」
2
ああ、あれは春だったんだと思い出す 風に揺れてるタンポポと君
5
ゴミ出しは集めた塵を袋入れ出して袋をセットするまで
3
6年の片思いに寄り添ってくれたカレそれも
歪
(
ゆが
)
んだ愛のカタチか
2
嘘にも真実にもなりそうなメロンパン一つかばんに入れる・
6
読み難き月極の文字見る度に地主の名だと思い込む父
6
掻く脛の乾燥皮膚のかさかさに滲むや新湯の肉も抉れと
3
日中は
夢現
(
ゆめうつつ
)
なり浮遊して宙を
足掻
(
あが
)
けば目に枝刺さり
2
渋くって苦く酸っぱい冷めかけのカップの底を回るバランス
2
農家から育った者が米粒の苦しさ聞かず辛かったろう
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