「母さんがひとりになったらうちよぶよ」 それってダンナが先に逝く てい?
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セーラーを着てもリボンを結んでも浸透圧が周りと合わない
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ヤッホーと街に木霊す昼下がり 幼子達は何して遊ぶ
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ひとつのこたえにとらわれなくていい わかったとたん道がひらけた
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「ありがとう」星の数ほど言ったから きっとあなたに届いてるよね
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ポテサラと バナナケーキが ばばからの 気持ちばかりの 進級祝い
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清掃中しごとちゅうひらめきパパッとメモを取り そしらぬふりしてモップをキュッキュッ
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電話鳴るポストを覗くそのたびに 彼を想うまた今日が始まる
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汗かきぬ涼まむとして飛び込みし図書館もまたうざる人混み
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薄曇り気分も少し下り気味 しもの句考え仕事に向かう
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春過ぎて夏来にけらし中華屋の軒下揺れる冷麺始む
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ツバメ来て 季節変わりを 告げて啼く 頬に触れるは 初夏の風
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独りでも 全然平気と思ってた。 こころ支えて もらってたんだな
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一人だけ曇天に食すレーズンアイス口づけなんてうそぶきながら
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ほか の子をっているのはお前だと知ったからには剪定鋏ハサミを振るう
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ゴミ出しに錆びた底抜けブリキ製バケツは資源でなきゃ埋める?
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好きな歌今日はと数え2つ3つ名前載らずの紙面眺めて
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心地よく目覚めたのどかな休日は 豆から挽いたコーヒーにもなか
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どうにでもなってしまえとひとりごつ ラジオに流るレットイットビー
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「良さそうな店があるぞ」と脇見してオ○マを掘った夢は、警告
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呑みに行くロマンチストが言いました「夜空に光る星を探しに」
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ああ、あれは春だったんだと思い出す 風に揺れてるタンポポと君
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ゴミ出しは集めた塵を袋入れ出して袋をセットするまで
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6年の片思いに寄り添ってくれたカレそれもゆがんだ愛のカタチか
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嘘にも真実にもなりそうなメロンパン一つかばんに入れる・
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読み難き月極の文字見る度に地主の名だと思い込む父
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掻く脛の乾燥皮膚のかさかさに滲むや新湯の肉も抉れと
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日中は夢現ゆめうつつなり浮遊して宙を足掻あがけば目に枝刺さり
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渋くって苦く酸っぱい冷めかけのカップの底を回るバランス
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農家から育った者が米粒の苦しさ聞かず辛かったろう
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