ほんとにみんな苦しいのかな隠されてしまえば何も見えない
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君がアングラを好きなのはきみの本当が光だからで
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「心臓が頑張りすぎない薬です」 気楽に生きろと 思し召しかな
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アイス用粉の残りは十日分その頃からはホットが飲めるか
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上弦を 過ぎて満ちゆく 長月が 夏と秋との 境界に照る
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二十二時…真夜中零時…午前二時。回る時計よ眠気を運べ
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Amazonで見つけた歌集に気を惹かれ書のタイトルは『怖い短歌』
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ぼっち良し連れもまた良しそれぞれにどちらも楽しどちらも私
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魂が浮世に残るさだめなら恥の総てを殺し逝きたい/題『恥』
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死してなお恥から逃れたく思う愚かな身ゆえ地獄に堕ちる/題『恥』
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死してなお極楽願う愚かな身先に逝きたる人に謝る/題『恥』
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この世から消えたく思う日々あるも恥繰り返しおめおめ生きる/題『恥』
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富士樹海行ってみたいと願った日迷い迷いて生きて今恥/題『恥』
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付き添いの嫁の途中下車知らず慇懃有礼助手席の母
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夢闊歩これは私の上等な闘いの服ロリィタ人形
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心痛で 苦しむ君に 戸惑う 僕はいま心の クリニックにいる
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ぬと おうなは病みて花々も 首を傾け色も褪せゆく
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夜がくるのが怖いのは眠れずに独りっきりにされるからだよ
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気がつけば 今日は9·11メモリアルデー 遠き国へも 鎮魂の祈りを
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ねこ肉球 洗濯クリップ 笑っちゃう「肉球跡」ね ダイソーグッジョブ
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素材の味 生かしたおつまみニボシ食む まひろの食べてたやつもこんなかな>光る君
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この夏に息子がハマったすべり台今日もよちよち登って滑って
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ねっとりと残暑の残る朝のなか近所の少女のピアノ爽やか
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濡れるのが嫌で表に出たくなく自分自身が雨降りの様で
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爆笑のカバンを捨てた河童女史 だが「錯誤行為」には秘した意味あり
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始めなき時からボクはあの世からこの苦海をば眺めおりたり
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人混みが 苦手です。降りた電車すぐにかけ出す子犬みたいだ
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秋来ぬと窓を開けども頬を打つ 風の熱さに夏がまだいる /「残暑」
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ポンコツの 身体からだを杖に 生きてゆく 信じて行くさ 三十一みそひとあれば
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捨てられる思い通りに行かないと操られるその名は人形
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