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キミは上手く飛び立てたかい? アガパンサスの花に 抜け殻残して
4
しあわせな けっこんなんかは さいしょだけ 周回軌道で ロケットつかわず
4
そのじだい そのぶんかから はなれてて わたしつらぬくは てんさいのしごと
6
あの月は神様の覗き穴だって言ったらきみは信じてくれる?
10
れんあいの 才能あるなし むししてた 明治の作家は つみつくりなの
8
ようやっと 本葉を出した夕顔の 横に三つ葉の元気なすがた
8
塩まみれだったおれらは夕立に打たれてすこし光ってたよな
8
ニイガタの漢字書けない推し尊しカレなら幻滅もう会わないわ
4
施設にて 隣の医者に 告げられる 風邪は見ないと 断れし友
3
保育園 息子と孫の 踊りみて 微笑みながら 過ぎし日思う
5
言ってみる 夜空に花が 咲く
瞬間
(
とき
)
に 届かないと 分かっているから
5
君が
"
すき
"
たった
2
文字 言えなくて 今日も隣を 友として歩く
4
君からの 返信見るのに 怖気づき 通知を切って 見えてないふり
3
分かってる 君の視線の 先にいる 誰かが私じゃ 無いことぐらい
4
あの夏は
光輝
(
ひかりかがや
)
く あれ以上の景色を
未
(
いま
)
だ見たことがなく
7
まどろみのなか人間に戻りゆく きみの副流煙に抱かれて
7
大雨は 過去のと違う 驚きの 壊れまくった 荒ぶる世界
3
会社を早く辞めたくて結婚す 「そういうきっかけでもいいじゃない?」と
夫
(
かれ
)
6
才能ない諦めて実家帰るか花の東京世田谷の朝
9
君のその誘惑になんて乗らないよ チョコパイ抹茶味 横目でチラリ
5
病院の面会やっと始まった 静まる病棟光が差し込む
9
扉立つと対向列車の死が走る。 過れ違う度に硝子を叩いて
2
じぐひらの未来の光を浴びながら ワクワクできる自分に乾杯!
3
まっすぐに 伸ばしていないと なお痛む 背を丸めるなと 己に言ひたり
6
身支度の さいごに十字架
(
クロス
)
そっとかけ シルバーアクセの 安物
(
プチプラ
)
だけれど
4
「
重複
(
ちょうふく
)
と読むんだ、
重複
(
じゅうふく
)
ではなくて」きっと間違いではないあなた
3
土曜日の昼下がり息も絶えだえに身動きできず差し日が眩しい
1
でも花になれた人とは目の位置も呼吸の仕方も違っているし
10
マニュアルとは難解な物なり 宿題をする子のように マイノート書く
6
赤ちゃんの名前 流行りの変遷に 勤めし歳月の長きを知り
7
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