十五年重ねた時は私にも 誇りと自信芽生えるかしら
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消えたいと思えるだけでも贅沢で魚は水に気づかず泳ぐ
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人間の形を保つそれだけでへとへとでもやるしかないんですよ
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ひとりきりで生きていくのは無理ですよそれでも生は続くんですよ
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感受性があって得することは無いクロレラになって漂っていたい
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20時に取っ組み合いが終わらないティーパーティに票を投じる
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おそらくに母がほんのり浮かんでるボケはじめ天空までがちょっと近づく
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水面みなもより羽音激しく二羽の鴨寝ぐら目指すか待つ子がおるや
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形見分の義母ははの「でんち」を食卓の椅子の背にかけ小祥忌まで
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夜風は透明であり美しい、ぜんぶが嘘でできているから
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久々に 家族ラインに 次男来る ケーキの絵文字 何より嬉し
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間違ったことばばかりを吐き連ね今日の夜を創り出した
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私のこと、埋めたりなんてしないでね。 儚い君は空を愛した
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お砂糖とスパイス、素敵なもの 煮詰めて垂れ流す月一の毒
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あなたとは ただ沈黙を交わすだけ それだけですべてわかった気がした
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ひとつぶのひかりがこぼれて そらをみる あまぐもからはひとすじのひかり
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春はあけボノボと友達、チンパンジー。パンジーで作るバンバンジー
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火口へとまっすぐ落ちていく光あなたはおれの松明になる
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人間は 願いのるつぼ 割らぬよに 抱えて走って 生き抜かないと
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季節では下っ端なのか夏冬に忖度するよな春の短さ
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ポケットに手をつっこんだら丸まったあの日の気持ち指にからまる
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いつからか砂糖をいれず珈琲を飲む聞き上手なふりをしながら
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僕ら皆行きて帰りし旅人だ 捲るページが無くなるまでの
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婉然と笑む空想の絵姿をAIたちに演繹させる
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横浜で乗り換えなかったぼくたちは片道切符でメビウスの輪に・
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えも言われぬの前三文字を抜き出してエモいエモいとよろこんでいる
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無理矢理海に戻された人魚姫『王子様は泡になりました』
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一握の塩のみがある午前二時、世の光にはなれそうもなく
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ボートを漕ぐように生きる 行く先に目を向けるのが怖いのでしょう
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君の子を「少年」と呼ぶお姉さんになりたい程にこじらせている
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