クレンジングで落ちきらなかったマスカラが未練だと言われているようでいや
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チョコレートが溶けない温度でいるうちにさよならしよう さよならしよう ね
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どうしても別れの多い冬だった さよなら さよなら 手を振る 届け
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どう違う 腹の立つとき立たぬとき 好きか嫌いかプライド次第
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タダでもらえるスタンプを使う人なんだと僕は知れなかったな
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夢見月 蕾ふくらみ 満開を待って眠れり 桃もさくらも
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スプーンが要るほどやわいたこ焼きを 好んで食むなり 人はそれぞれ
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雲流る風強き日の青空に飛行機の白揺るぎなく進む
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弥生初め 混んでる病院待合で 爽健美茶をちびちびと飲
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捨て置かれ 荒れし庭にも 春は来て 枝垂れの梅に 光集まる
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旅立ちの希望を胸に赤い花 学び舎響く卒業の歌
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最近いまの歌 いいねと思うものがあり 仲間に入れてもらえた気分
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あれこれと想い出残し逝った母おもかげ尻尾掴んで頬ずる
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鶴どもは風穏やかなくき日を選んで出発たつと義父の言葉が
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春衣着たし寒いし迷う朝 外は春物隠してカイロ
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閉ざされた 扉の向こう 祈りだけ 届いているか 愛する父に
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少しずつ 這い上がるのに 落ちるのは 日が暮れるほど あっという間だ
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生きる気も 失いかけた 若き日に 希望をくれた 若者二人
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いつまでも 進歩成長 なくたって 生きてるだけで 凄いじゃないか
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太陽の光を散らす層の下 ひとりじゃないやと人の街ゆく
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苦しみも 悲しみすらも 時がたち 過去の思い出 懐かしいもの
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逞しく 生きてほしいと 願うなら どんな時でも 笑っていよう
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現実を 突きつけられて ぐうの音も 出ないところで 笑いに変える
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惨めだと 他人からみれば 思われる それはそうだが どうでもいいか
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眠るとき 目と鼻のため 姿勢維持 調子よければ 少しは違反
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孤独だと 思う暇なく ネットとか テレビを見れば 他人も身近
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これは春 右目が疼く 病院の 予約も待たず 電話を入れる
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残雪や空巣に落ちる日影かな三十九の娘嫁がせて
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青空と 菜の花畑に 手を振られ 畦道ランウェイ さぁ胸張って
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先駆けの小隊たいを率いて飛ぶ鶴のクォークォーきこえ春の到来
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