ケーキ代そっと母の手握らせる ショートケーキでごめんねと言い
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秋来ぬと目にはさやかに見えねども便座の冷えにおどろかれぬる
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向こうから手を繋ぐ君が来てるから曲がりたくない路地を曲がるね
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遠方に住まう弟 よく気がつく 母嬉しげな おめでとライン(happy birthday🎂)
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支えられている私から伸びる背中をそっと支える右手
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秋の気配見ゆるは稲の黄金色 夏よ、ほらもう秋の出番だ
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わたしへの愛をあんなに叫んでたあなたどこかへ行ってしまった
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イエベとかブルベが何かも分からずに、「とりあえずソレ」と応える僕
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生きてゆく家族と笑い生きてゆく左目なんかつぶって笑う
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大谷は三打連続ホームランまさか己もかっ飛ばすとは/紹介文に理由記載
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いい加減二十三にもなってさぁ、美容室で緊張するなよ
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買えなくて時間だけあり縫い貯めたマスクそのまま四年が過ぎぬ
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東京は眠らない都市雨の夜本を並べる眠れない夜
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彼岸にて超星スーパースターの輝いて此岸は歓喜の大谷グレートバレー
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夏休み ニフラーかもと もぐらとり めっちゃ可愛い 登山大好き
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夕闇は加速をつづけひたすらに熱を南に追いやっている
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旨いもの 食べたい願う 父の目は 母の分まで 生きる決意か
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「順調な人生だね」周りから なんか悔しい壊してやろうか
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落ちてったアイスの理由わけは暑さだけ、だけじゃないよね 日は傾きつ
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「秋かな?」と 勘違いした 栗の木は 日傘の海に 秋の実を落とす
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教壇にどんな笑顔で立ちたるか 吾子を思ふ日の我はただ母
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パレードの最後尾につく最果てに 辿り着けたら手紙を書くよ
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同歳の友の訃報の新聞を 指で撫でてる母すぐ百歳
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野生など とうに忘れた猫たちの ヘソ天 眺め人は喜ぶ
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七百歌詠みも詠んだりこの夏に滴る汗をモニタに垂らし
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吹く風に秋が混ざれど今はまだ 遅足の夏がそこに居座る
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待ちかねた秋の便りは庭の隅 白の清けさ秋明菊の
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朝一にアゲハのみどり児つげの葉にときめき見ゆる陽炎のなか \ 羽化見逃して
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金魚等の 親友タニシ という君 その優しさに 元気百倍
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待ちきれず半袖上着を七分袖気候はあとから付いて来るだろ
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