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端折られた春に急かされ咲く花の 体感も狂う初夏三十度
7
幽霊の君が綺麗に笑うから生きる理由がなくなりそうだ
3
海を越え時を跨いで話すため 私の言葉に成れHelloたち
13
べたついた上司の話しに割く時間昼の月より必要なかろう
27
わたくしの切な事情をものとせず雨が降り出す朝七時半
25
何事も無き一日を
報
(
しら
)
せたる幼馴染のあることの幸
16
梅雨前に トマトの歌を 詠んだ君 私が一番苦手な 野菜
17
さよならは、また明日ねと永遠の二種類ありてどちらも始まり
24
行儀よく 並んで伸びる 草花に 明日の風向き 教えられたし
26
チビ猫を
抱
(
いだ
)
いて寝たい想い募り キャットタワーにいるのを なでくり(早く冬になーれ)
15
愛くるし歩くすずめの二本足夏草揺らし木の根の上へ
26
宵闇に古物求めて
訪
(
とぶら
)
はば檸檬かをるなり二条寺町
12
ひとつずつ角をなぞって見失うトライアングル次はお前だ
3
誘拐犯さんは犬の歯磨き粉の私のやつはパンケーキ味で、
4
ひまわりの絵を見たその日いくつもの人が忘れて夜に眠った
6
そういえば久しく開ける窓でした。救いではない笑みのまぶしさ
10
手のひらにおさまるほどの紫陽花が青を深める 今日は梅雨入り
14
気付かないフリをするにはあまりにも貴方の瞳が輝きすぎて
9
夕まぐれ声響かせて
時鳥
(
ホトトギス
)
住宅街に夜を呼び寄せ
33
午前中二時間じゃがいも収穫で芋らも吾も午後は陰干し
13
講義中素晴らしい短歌思いつく休み時間には忘れてて 乙
24
こだわりの本棚整理 気まぐれに「百草丸」を並べて眺む
8
孫達は 両親ばあばが 買わないよ その一言で じいじに甘え
16
ねえ遊ぼねえ遊ぼうよとせがむ君手を引く強さの心地よきかな
11
飼い犬がはしゃぎ回って喜んでいつになるやら散歩の帰り
10
「人生の最後に◯をしてみたい」 またですかいな母はなが生き
20
切るだけのサラダはトマト
新玉ねぎ
(
しんたま
)
で せめておめかしガラスの皿で
21
床板に寝転び 夢を見る如く 時おり片足ピクリとす猫
23
不規則な軌道を描いて現れて 誰そ彼空に消ゆる蝙蝠
18
しがらみが怖くて怖くて仕方ない私のすべてから逃げ果せる
8
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