Utakata
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ツバメ画報
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なんとなくお釣りが貝に変わってる気がする海辺のコンビニを出て
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行先は風まかせでもいいんだと吹いた綿毛に教わる五月
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上に行くエレベーターは空のまま夜を迎えに行く籠になる
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指切りをする手が蝶に見えるから交わしたあとは春野に逃がす
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おさなごの並んで歩く足のようで春という字をカタカナで書く
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故郷への切符で温む手のひらを往復切符で常温にする
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空き瓶も思い出したい過去がありジャムの色した夕日を詰める
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雪が降る むかし絵本で見た姫がガラスの靴を履く静かさで
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屋上で煙草をくわえもらい火を星からすれば星の味する
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街路樹はいくつもあかりを吊り下げてひそかに星を養殖してる
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勝ち負けのない帰宅部も上り坂止まらずに漕ぎささやかに勝つ
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飼われてるつもりもなくて水槽の小さな自由を金魚は泳ぐ
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空き缶に教祖のように囲まれた自販機がある夜の路地裏
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へこんでる心の凹みにすっぽりと収まりそうな野良猫を抱く
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ページ繰る音を葉擦れの音として聴いてる初夏の図書館は森
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振り向いた名前で呼んで餌をやる昨日はヒロシだった野良猫
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人生は重き荷を負う旅と言う人にはキャリーバッグを勧める
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絵が好きなあなたなら絵を乗り越えることのできない壁にも飾る
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食卓に朝を届けてくれるからクロワッサンはさん付けされる
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すこしだけサドルをあげて来年のぼくの視線で走る自転車
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眠りつく象が瞼を閉じるようにバスがライトを消す営業所
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木がくれたチップとおもい持ち帰るギターケースに落ちたモミジ葉
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読書灯つけたまま寝る虫の字が飛ばないようにページは閉じて
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