二とせの臥薪嘗胆しかる後君の姿はうせにけり
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かきくらす心のまどひさらねどもいま立つ峰ぞ雲の分かるる
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あひたしと思うもあへぬ忘れんと深山幽谷我が目指す道
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見送りの母を抱きしむその細き胴にまわしたわが手余りぬ
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幽世へ行きて戻らぬ義兄の日々五十日祭の忍び手捧ぐ
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サブスクで プレイリストを 埋め尽くす まだ聴いたことのない 君の好きなうた
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次の日の寝起きの辛さ知りながら何故にまた飲む何故にまだ呑む
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春野菜グリーンアスパラじっくりと キャベツとともにウチの主力級
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押し売りと紙一重なり縁の糸たぐりたぐって取るアポイント
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君たちの汗で貼り付くYシャツも あと二年ほどで思い出になる
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柔らかい朝陽差し込む山手線 昨夜の騒ぎはどこへやら
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腹減った 昼飯抜きで 仕事した 吐き気の正体 これだった
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きらきらのクリームソーダの泡の中 今も映りし君の横顔
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丹沢の向こうに望む富士山を よそ見してまたターゲット見る
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淀川の向こうに見える摩天楼 住んでる世界が違うのかなと
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淀川を越えて未来へ連れてゆく マルーンカラーが君を乗せて
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逢坂はすこぶる遠いと思へども 行って後悔することはなし
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桜より一足早くサクラサケ 合格前線 昇れ君まで
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なにひとつ白きものなき夕暮れに感傷だけが輝いている
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年取って 言い間違えが 多すぎて 恥ずかしいけど まだ生きている
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なんだって 鳥丸彰 死んだって ドラゴンボール 持ってなかった
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かめはめ波 何年練習したことか おとなになっても お風呂で氣溜め
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あの日あの時など幾つ夢にみて 自分責めれば報われるのか
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うたんかで リモート飲み会(顔なし)開いたら 愉しく呑めそ 酸いも甘いも
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いなか道緑めいてはれやかに うぐいすの声はやうやう近く
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帰りにさシュークリーム一緒に食べようね 最後の最後 ひみつの寄り道
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ねこたちの全力バリバリ受け止める 丈夫なソファは三千円ほど
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指先の機微もそっくり汲み取って君を落書きなんかにしない
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熱く楽しく面白く我がカープまた勝つからビールぶちうまいのう
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わからないものをわからないとわかるためにさあ歌を聴かせてくれ
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