ゆっくりと正月気分に浸るのを 叱り飛ばした怒涛の流れ
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歌壇にも二世出現小島なお 何処がいいのか主観押し売り
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あれは何満杯だった猫ビルの 知の集積も悲しく消えて
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50年くらい前のサンタさんが触れたであろう空箱を捨て
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教科書をぜんぶ忘れた子がもどり送り届ける車中の空気
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ザクザクと音のするよな霜柱ふみ歩きたいけれどよそんち
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長生きの秘訣は何も気にしないことだと思う祖母を見てると
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結婚し 家族となれば 毎日が 出会いと別れ 意味もなくなり
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すずしろの庭に生きる葉一草ひとくさの粥をすするや春の香りの
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朝出会い 昼別れても さよならと 言う暇もなく 時は過行く
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思うまま 好きなことだけ していれば もっといいこと 失うことに
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まったくの雲一つなき晴天は やましくもあり北国思えば
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はじめてのおとなサイズの浴衣着てぼんぼりが照らすおそとのお風呂
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眠れなくなっていること朝という時間を愛せなくなったこと
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女装には全く興味はないけれど丈高靴はちょっとうらやま
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小寒の束の間の陽に冠雪のドサリと落つるやいとこぎみよき
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まだ明けぬ暗いベランダ寒々さむざむと 洗濯物干す今日も冬晴れ
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たぶんそう仕事始めの疲労感 ピークに達する今日水曜日
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冬枯れの空いっぱいに柿の赤 新年祝う小鳥の宴
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あたたかな暖炉の部屋の窓からは冷たい雨のピッツィカート
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帰るたび発展進むふるさとに嬉しくもあり寂しくもあり
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電話よりライン綴るを吾好む話せばいつも抜けある故に
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どんと祭 しめ縄納め祈願する 無病息災 家族の安寧 
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ほんとうはピンクがよかった 三十のお誕生日のバッグの色も
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弱音とか言えよ神じゃあないけれど何とかなるし何とかするし
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今日休みだった気がする朝が来ただってあなたのことが気になる
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君のこと大好きすごくすごくすごくあなたは私のこと好きですか
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帰り道たまたま会って寿司食って海までドライブするフッ軽さ
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幾年も幾年も幾年もまだ覚えているのはあなたの「またね」
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棒、カギも、同じ号だと透けてくる編んで解いて痩せゆく毛糸
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