「恋」とは その人の発した言葉を 忘れたくないと思うことだ
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グーグルの自動再生過去の顔しわはないけどどこか寂しげ
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思うより 人の心は 優しくて 誰かの為に 明日も生きる
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めんどうな 女にだけはなりたくないと 思うわたしは 充分めんどい。
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文月の 次は葉月の 眩しさよ 夏物語 はじまりはじまり
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熱帯夜 窓に私だけ映る 跳ねる体に首が冷たい
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孫の声朝から飛んで行きたいが出勤前のママに遠慮す
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死にたいわけじゃない そっと消えちゃいたい 欠伸をこぼす猫の横顔
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壊さないように片手で引き寄せる僕より細く冷たい首を
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『優しさ』は温度もあれば手触りも 触れる心模様も日替わり
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あれこれと求めるうちはまだ身内他人となれば感謝あるのみ
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年金の友ら集いてバスの旅宴の終いは薬で〆る
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誕生月 陽気な8月吾誘ふ 乱れる程にたまには飲めと
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あっち見て 直ぐにそっちを向かないで こっち向いてよ おい!扇風機!
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目の中に入れても全然痛くない 君はこの世に生受けしち
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五輪の頃いつも出る出るにわかナショナリズム 安っぽくて恥ずかしいぞよ
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「週末は何しましょうか」心電図眺めながら言う終末医療
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涙ぐむだけで「号泣」かよ メディアよもっと言葉を学べ
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utakataにDM機能あったなら 短歌の趣味友作ってみたい
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柔道とレスリング観て妄想す 宇良と飛猿 加勢に行けば
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柔道とレスリング観て心配す あの体勢で尾鳴りが出たら
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家からも朝蝉夕方雨の音聞こえて夏は内外と無し
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室内の涼しき中で蝉の声聞こえて思ふ外の暑さを
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はじまりの一歩はこわいと決まってて思ったよりも人はやさしい 
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汚れます 私の命 削り落ち それでも遺る 熱情の薔薇
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うたびこの重なる波に山を見る鳥が飛び立ち群青笑う
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頑なに夏は綿と思ってた 確かに涼し エアリズム着る
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昔見た同じ目線の主人公今は眩く目を逸らすしか
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空っぽと思われるなんてごめんだよ眉間の皺で威嚇する
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西の果て湧き出た雲がシワ作り東の山に停められて雨
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