ずっしりと重いアルコールひたひたの脳を持ち上ぐ土曜日の午
11
寝る前にキスをしましょう ひとりよりふたりのほうが生きていけます
12
夜暮れて 焚き火を見つつ 星を見る  燃え尽き果てた やる気を出して
6
まっくらのおめめにぽたり落ちたあれが天王と名のつく星らしい
5
報道も四十を告げる日に使わぬ毛布をたんたん叩くたんたん叩く
5
好きですよたらこおにぎりチョコレート母のグラタンそれからあなた
6
大の字に寝っ転がって昼寝する 風鈴チリーン 涼風運ぶ
41
久々の風鈴の音 懐かしき ふるさとの夏 昼寝のひと時
36
でも警部、好きな子を目で追うような人が自ら死んだりします?
8
長男の車どの辺りかなソワソワと夕餉のお菜一品増やし
22
ドアスラムバタン……する時キキィ……僕はバタン……誰よりもキキィ……僕に向かってバタン…………心を閉ざすキキィ…………
4
お袋がエアコンいやがる訳分かる この夕暮れの涼しさ思えば
21
蝉のトンネル抜ける通学路 音のゲシュタルト崩壊か
8
ガキの頃クーラーなんか珍しく 夕涼みして花火などして
21
今日一日エアコンつけずに過ごしたら 夕方の風ことに涼しく
16
水のような空気のような存在になるにはちょいと影が濃すぎる
10
たいようの ひかりでないと だめニャのか せんめんじょ洗面所にいる ゆらゆらニャンコ
18
人は声から記憶なら森の音  褪せた縁側鳴らぬ風鈴
7
つかれはて酒を飲むことそれだけが生きがいとなる人生もある
9
微温湯ぬるまゆにつかり 夏空 仰ぎをり 水琴窟すいきんくつの音色の調べ
27
騒がしい社会の海に手をつなぎ溺れていましょうほら見てヒトデ
5
苔生した 静寂の朝 街道に 風鈴達が 彩る空気
24
公園の 小高い山で 見る夕陽 池に写りし 心洗われ
18
オアシスに刺さっておけばしばらくは心配ないよあっち行ってて
9
涼風ははじめの一歩踏み出せず握った指をほどいてくれる
7
この度の遅延をお詫び申し上げ悼みを噤むホワイトボード
14
心が壊れてマウスをパソコンに投げて壊してしまった あ〜あ
8
心地よき 三十六度 不感ふかんの湯 ついぞ長湯で つまを待たせし
19
MLBに一喜一憂日が暮れるこれでいいのか後期高齢
20
ふたりだけオーケストラの傘の中滲むつま先背伸びをしたの
9