手弱女の使う言葉の面白さ 枕草子は今もいきづく
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流行語まいとし初聞く言の葉は その後残らぬその年だけの
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湯豆腐のだしがら昆布を噛みて喰む 腹の掃除の海の幸かな
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意に反し真っ赤に咲いた青い薔薇 猫を殴った学級委員長
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久方の光溢るる春の日に散り行く花は我が身なりけり
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罪深きを重ねつゝうち伏せば 君の背に見ゆる月ぞ冷たき 〈千夏〉
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純白のドレス、もうふれられぬ肌、見おくりませう華燭の夜に
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鈍痛の体を曳いて具材買い作ったとたんに失せる食欲
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白馬町雨に打たれて待ちけるは新宿行きのアルピコのバス
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うるはしき 野の花 地の虫 笑う子 あまねく光で満ちよ 我が星
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いつもは不便なこの乱視 夜の光は倍美しいの
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豆乳様 なんとかこのまま たせてね 明朝あすかなうなら お出かけ希望>体調次第
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アルピコのバスに揺られて無意識に「信濃の國」を口ずさみけり
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腕の中 わたしを見上げて笑うその 歯のない口から転がる鈴の音
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瑠璃色の薩摩切子を曇天の空にかざせば我だけの青空そら
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をしどりを隠せる滝の青鹿は飛沫に濡れて山へ去りけり
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ピポピポピポ 鳴るより以前に にげまどう逃げ惑う ねこたちびびる しょうぼうてんけん消防点検
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初めてのアルピコバスで信州の神城村へいざ旅立たん
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人は皆 好みの筋書き作るため 信じたいものを信じてしまう
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懐かしのアルピコバスにもう一度乗って行きたい神城村へ
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策源地戦略核で吹き飛ばせ木端微塵に跡形もなく
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策源地戦域核で吹き飛ばせ木端微塵に跡形もなく
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策源地戦術核で吹き飛ばせ木端微塵に跡形もなく
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見渡せば飛騨の山並聳え立つ白き嶺々高く連ぬる
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人生は悪いまんまで続いてく風呂場のカビを一掃しても
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誰のため何から何を守るため 失くした心取り戻すため
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人生の 残り時間を 数えれば これでいいのか これでいいかも
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耄碌が 激しくなれば なぜかしら 周りの人が 愚かに見える
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子供でも 他人を労わる 大人あり 利己心だけの 大人に優る
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富士山に 雪が降ったと 喜べば ベランダに干す ジャガイモを踏む
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